移籍市場が盛り上がりを見せるなか、マンチェスター・ユナイテッドの動きが静かに熱を帯びてきている。すでにウルブスからマテウス・クーニャを獲得し、ブレントフォードからはブライアン・ムベウモも加えたクラブは、さらなる前線強化に向けてボーンマス所属のエヴァニウソンをリストアップと、英『Caught Offside』の移籍専門記者エクレム・コヌールが報じている。
このブラジル人ストライカーは昨夏、ポルトからボーンマスに加入。移籍金は4020万ポンドにのぼり、クラブの補強戦略の中でも重要な一手と見なされた。彼の評価が一段と高まっている理由は、何よりもすでにプレミアリーグに順応している点にある。
2024-25シーズンのエヴァニウソンは、35試合に出場して12ゴール5アシストを記録。単なる数字以上に印象的だったのは、マンチェスター・シティ戦での一撃だ。無敗を32試合まで伸ばしていた相手を打ち破ったボーンマスの2-1勝利。その中で決勝点を挙げたのが彼だった。
背番号9を託された男は、その重責を結果で示した。前線でのポストプレー、エリア内での動き出し、そして決定力。これらすべてを高いレベルでこなせることが、ユナイテッドが関心を寄せる大きな要因となっている。
ヴィクトル・ギェケレシュに代わる現実的なターゲットとして浮上
当初、ユナイテッドはスポルティングに所属するスウェーデン代表FWヴィクトル・ギェケレシュの獲得を検討していた。しかし、アーセナルなど複数のクラブが同選手に強い関心を示しており、ガナーズ入団が近づいている。
こうした状況を背景に、エヴァニウソンがより現実的なオプションとして注目され始めた。すでにプレミアリーグでの実績があり、イングランド特有のフィジカルなスタイルにも慣れている。そのため、新加入選手がしばしば直面する適応の壁を乗り越える必要がない。まさに即戦力の条件を満たす存在と言える。
さらに、彼はコパ・アメリカ2024でブラジル代表にも名を連ねており、クラブと代表の両レベルで一定の評価を得ている。ユナイテッドにとっては、トップレベルでの経験値を持つ点も魅力となっているだろう。
マンチェスター・ユナイテッドがエヴァニウソンを本格的に追う動きを見せれば、プレミアリーグの移籍市場は再び活気づくことになりそうだ。