チャンピオンシップからの昇格組リーズ・ユナイテッドの動きが注目を集めている。トルコのフェネルバフチェに所属する32歳のブラジル人センターバック、ディエゴ・カルロスの獲得を検討していると、トルコ紙『Fotomac』が報じた。
セビージャ時代には欧州リーグ制覇にも貢献し、ラ・リーガ屈指の守備者として評価を高めたディエゴ・カルロスは、2022年にアストン・ヴィラへと活躍の場を移したものの、負傷とチーム戦術の影響で定位置をつかむことはできなかった。
今年1月には移籍金1200万ユーロでトルコへ渡り、新たな挑戦をスタートさせたが、ここまでフェネルバフチェでの公式戦出場はわずか5試合。指揮官ジョゼ・モウリーニョの構想外と見なされ、放出候補に挙げられていると報じられている。
その去就に目をつけたのがリーズ・ユナイテッドだ。同クラブは今夏すでにジャカ・ビヨル、セバスティアン・ボルナウを獲得し、守備陣の層を厚くしてきた。
それに加え、イーサン・アンパドゥやパスカル・ストライク、ジョー・ロドンらが健在で、現時点でもセンターバックの選択肢は豊富に揃っている。にもかかわらず、さらなる補強に動く意図はどこにあるのか。ファンや専門家の間では疑問の声も少なくない。
プレミア復帰なるか…経験値か、それとも過剰戦力か?
32歳という年齢と、最近の出場機会の少なさを考えれば、即戦力としての計算は立てにくいのが実情だ。だが、チャンピオンシップからの昇格直後というクラブの立場を考えれば、豊富な欧州経験を持つベテランの存在は、シーズンを通しての安定感に寄与する可能性もある。
また、モウリーニョ体制で構想外となっているフェネルバフチェ側は売却に前向きで、移籍金を抑えられる可能性もある。リーズにとってはリスクを抑えた補強という側面ももあり、クラブは正式なオファーに向けて準備を進めているという。
それでも、既存戦力との競争や起用法に関する不透明さを考慮すると、この移籍は一種の“賭け”でもある。特にチームのバランスを重視するダニエル・ファルケ監督にとって、年齢的にもピークを過ぎたCBをどう位置付けるのかは慎重な判断が求められるだろう。
リーズ・ユナイテッドにとって、今夏の補強はすでに一定の成果を収めている。それだけに、ディエゴ・カルロスのような実績ある選手の追加が、プラスになるのか、それともチーム内のバランスを崩す要因となるのか。
プレミアリーグでの残留を狙うリーズは、イングランドで活躍したとは言い難いベテランDFに白羽の矢を立てるのか。