ニューカッスルのエースストライカー、アレクサンデル・イサクに関する移籍の噂が再燃している。プレミアリーグのファンの間では、彼の退団希望とプレシーズン遠征の不参加が大きな話題となっている。
英『GiveMeSport』の報道によると、イサクは軽度の負傷ではなく、自ら遠征帯同を拒否したという。ニューカッスルは公式には大腿部の問題を理由にしていたが、実際には本人の意向が大きく影響しているようだ。セルティック戦を欠場し、シンガポール行きの飛行機にも乗らなかった事実は、すでにクラブ内でも緊張を生んでいる。
イサクの態度に変化をもたらした要因のひとつが、リヴァプールの関心だ。アルネ・スロット体制下で前線の再構築が進む中、リバプールはウーゴ・エキティケだけではなくイサク獲得も狙っている。推定移籍金は英国史上最高額に達する想定だ。
高額な週給要求と後継者探しが進行中
ニューカッスルはイサクとの契約延長を目指しているが、選手側は週給30万ポンドという条件を提示しており、交渉は難航。現在の契約は2028年まで残されており、給与面でも既にクラブ内で最上級の扱いを受けている。それにも関わらず、さらなる金銭的上積みを求める姿勢は、クラブ上層部の頭を悩ませている。
一方で、ニューカッスルは水面下で代役候補のリストアップを進めており、注目されているのがブレントフォード所属のヨアネ・ウィサと、RBライプツィヒのロイス・オペンタ。ウィサには既に2500万ポンドのオファーが提示されたが拒否され、現在は3000万ポンド超の新提案が準備されている。
オペンタについても関心を報じており、ニューカッスルの補強リストに名を連ねている。クラブとしては、イサクが残留した場合でも前線の厚みを持たせたい意向があるそうだ。
リヴァプールだけでなく、サウジアラビアのアル・ヒラルもイサクに強い関心を寄せており、1億3000万ポンドの移籍金を用意していると伝えている。ただし、選手サイドは欧州でのプレーを優先する姿勢を崩しておらず、プレミアリーグ内での移籍がより現実的と見られている。
一時はアーセナルやチェルシーも獲得に関心を示していたが、現時点で両クラブからの動きはない。チェルシーは今夏、ライプツィヒのシャビ・シモンズに注力しており、イサクへのアプローチは二の次になっている。
2016年にプロデビューを果たして以来、順調にキャリアを重ねてきたイサクは、レアル・ソシエダから2022年にニューカッスル入り。移籍金は約6000万ポンドとされており、クラブにとっては当時最大級の投資だった。
以来、公式戦109試合で62ゴールを記録し、昨季はプレミアリーグで27ゴールと絶対的な得点源として君臨。1ゴールあたりの平均プレー時間は約120分と高効率で、25歳という年齢を考えても、今が最も市場価値の高い時期といえる。
クラブ関係者は現時点で放出の意志を否定しているが、選手の態度、賃金要求、そして他クラブからの圧力を総合すると、最終的な去就は流動的だ。リヴァプールの動き次第では、一気に事態が加速する可能性もある。