ハーヴェイ・エリオットの覚悟、リバプール残留かそれとも…

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アストン・ヴィラがハーヴェイ・エリオット獲得へ本腰!リバプール中盤の逸材に3000万ポンド Liverpool

リバプールの下部組織出身者ではないながら、誰よりも強いクラブ愛を口にする選手がいる。背番号19、ハーヴェイ・エリオット。22歳となった今、次なる一歩を踏み出すべきか否か、その決断を前に足を止めている。

プレミアリーグ王者として挑む新シーズンに向けて、アルネ・スロット監督のもとでプレシーズンを消化しているリバプール。香港で行われた公開トレーニング中、エリオットは英『The Athletic』に対し、自身の将来について初めて言及した。

「思い通りになるなら残りのキャリアすべてをここで過ごしたい。でも、ワールドカップ出場を目指す上では、少し自己中心的にならざるを得ないかもしれない」と、クラブへの忠誠と、代表での野望。その間で揺れる若きミッドフィールダーの胸中が垣間見える発言だった。

2026年にアメリカ・カナダ・メキシコで開催されるW杯を視野に入れるなか、エリオットにとってリバプールでの序列は極めて重要な要素となる。U-21欧州選手権ではイングランド代表の主力として頂点を経験し、個人賞も獲得。にもかかわらず、アンフィールドでは出場時間に恵まれていないのが現実だ。

スロット体制の下で問われる存在意義

中盤の競争は、今季さらに激しさを増す。昨夏の大改革に加え、今オフにも若手や新戦力の台頭があり、ピッチ上のポジションを巡る争いは苛烈を極めている。エリオット自身もその点を理解しているようで、「新加入選手が多く、自分の進む道がどうなるかは見極めなければならない」と冷静に語っている。

スロット監督の戦術には、流動性と規律の両立が求められる。こうしたスタイルが、エリオットの創造性にどれほど適しているかは依然として未知数だ。ただ、過密日程やカップ戦など、シーズンを通して見れば出番が回ってくる可能性は十分にある。本人も「今のところは残るつもり」と語っており、当面はプレシーズンへの集中を最優先にしているようだ。

それでも、移籍市場はまだ閉じていない。英『Anfield Index』は「彼はファンに愛される数少ない選手。だが、代表を見据えた決断も理解されるだろう」と指摘する。クラブとしても売却を急ぐ姿勢は見られず、契約期間は2027年6月まで。評価額は5000万ポンドとされている。

今後、完全移籍だけでなく、ローン移籍という選択肢も浮上する可能性がある。成長の場を外に求めるのか、それともスロット政権の中で自らの地位を勝ち取るのか。エリオットの決断は、個人のキャリアだけでなく、リバプールの未来をも左右するかもしれない。