トッテナム・ホットスパーが新たな攻撃陣の補強に向けて動きを強めている。ターゲットは、マンチェスター・ユナイテッドで戦力外扱いを受けるアルゼンチン代表アレハンドロ・ガルナチョ。
英『GIVEMESPORT』が報じたところによれば、トーマス・フランク監督はすでにクラブ首脳陣とガルナチョ獲得について協議を重ねており、正式オファー提出も視野に入っているようだ。
トッテナムはすでにウェストハム・ユナイテッドからモハメド・クドゥスを獲得しており、前線の活性化に余念がない。だがフランク監督は満足しておらず、さらなる補強が必要と考えている。その筆頭候補が、ユナイテッドで出場機会を失いつつあるガルナチョだ。
構想外となった神童に移籍の現実味…争奪戦の行方は
新シーズンに向けて就任したルベン・アモリム監督は、ガルナチョをチーム構想の中心に据える考えはなく、放出を容認する姿勢を見せている。その影響で移籍金は急落。同メディアによれば、評価額が4000万ポンドにまで引き下げられたそうだ。これは1年前の想定価格からは信じられないほどの下落幅となる。
この金額設定は、9月1日の移籍市場閉幕までに売却を完了させたいというユナイテッド側の意向の反映であり、クラブ内では「最終オファー価格」に近いとの見方もある。いまやガルナチョは、トッテナムのみならずチェルシーやアストン・ヴィラなど、複数のクラブが注視する存在となっている。
そんな中で、トッテナムにとって追い風となり得るのが、ガルナチョ自身のプレミアリーグ残留志向であること。選手本人は国外移籍よりもイングランド国内でのプレーを望んでおり、この点が北ロンドンのクラブにとっては大きな強みとなるかもしれない。
さらに、ノッティンガム・フォレストとの間でモルガン・ギブス=ホワイトを巡る交渉が停滞している中、フランク監督は代替プランとしてガルナチョに注目しているとも報じられている。トッテナム内部では、ソン・フンミンの去就も含めて前線の人員整理が進行中であり、ガルナチョの獲得は短期的な補強としても、中長期的な投資としても魅力的な選択肢となる。
2024-25シーズン、ガルナチョはユナイテッドで公式戦において一定のインパクトを残している。ヨーロッパリーグ決勝では途中出場ながら79%のパス成功率を記録し、枠内シュートも1本放った。数字は派手ではないが、短時間での貢献度の高さが垣間見える内容だった。
実際にトッテナムが正式なオファーに踏み切るかどうかは不透明だが、交渉は水面下で着実に進んでいるようだ。残された時間は限られている。トッテナムがこの逸材にどのような未来を描くのか。