プレミアリーグの舞台で大きな転換点を迎えようとしているのがニューカッスル・ユナイテッド。主力ストライカーであるアレクサンデル・イサクが移籍の可能性を模索していると複数の報道が伝える中、クラブはすでにその後釜となる選手のリストアップを開始している。
リバプールをはじめとする複数のクラブがイサクに関心を示しており、タイネサイドのクラブはこのスウェーデン代表FWを欠いた将来に向けた準備を加速中。その候補として浮上したのが、ドイツ・RBライプツィヒに所属するスロベニア代表FW、ベンヤミン・シェシュコだ。
すでに2022年の時点で関心を持っていたというニューカッスルは、ライプツィヒでの成長を注視し続けており、今夏のマーケットでついに動きを本格化させたとされる。
Fabrizio Romano氏によれば、マグパイズはシェシュコに対し長期的なプロジェクトを提示する意向を持ち、6000万ポンドという金額での獲得を検討しているという。
ライプツィヒは昨季、ブンデスリーガで7位に終わり、欧州の舞台でも早期敗退。チーム全体の期待値を下回る結果の中で、シェシュコの移籍の機は熟しているとの見方が独国内でも強まっている。契約は2029年まで残っているものの、移籍市場では価格が下がる兆しも見られ、現実的なオファーが成立する可能性は十分にある。
シェシュコはイサクの代役以上の存在か
イサクが持つしなやかなボールスキルや洗練されたフィニッシュ、そしてピッチ全体を生かす立ち回りは、エディ・ハウ監督の戦術において極めて重要な要素だ。そうした特性を代替するどころか、上回るポテンシャルを秘めているのが、現在21歳のシェシュコだ。
身長194cmの堂々たる体格ながら、スピードと俊敏性を兼ね備えるストライカーは、単なるフィジカルタイプの選手ではない。過去にはオーストリア・ザルツブルク時代に時速36.11kmのスプリントを記録しており、これは欧州でも屈指の数値とされている。
昨季は全コンペティションで21ゴールをマークし、うちブンデスリーガでは13得点。ゴール関与数(18)はアレクサンデル・イサクの29に届かないものの、非PKでの11得点はxG(期待値)8.4を大きく上回る数字であり、限られたチャンスをものにする決定力が光る。
シェシュコに対しては、かつてアーセナルも興味を示していたが、最終的にはヴィクトル・ギェケレシュ(スポルティング)を優先して撤退。その隙を突くかのように、ニューカッスルが再び関心を強めた形だ。
また、ライプツィヒではシャビ・シモンズの退団が濃厚で、ロイス・オペンタの獲得を視野に入れている。チームとしても前線の再構築を迫られている時期にある。
ニューカッスルにとって、シェシュコはアレクサンデル・イサクの代役であり、次なるフェーズの主役として迎え入れるに値する逸材だ。若く、経験も十分、そしてプレミアリーグでも通用するフィジカルとスキルを備えたこのストライカーは、再び欧州の舞台を目指すクラブの未来を担う存在となる可能性を秘めている。