ギブス=ホワイトから方向転換!?トッテナムが、リバプールMFハーヴェイ・エリオット獲得に本腰

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オーンスタイン氏が明かす、ハーヴェイ・エリオット退団の条件とは!? Liverpool

北ロンドンの夏が、予想外の展開で激震している。トッテナム・ホットスパーが描いていた完璧なシナリオが、一夜にして崩れ去った。6000万ポンドのリリース条項を発動してまで狙ったモーガン・ギブス=ホワイトが新たに3年契約を結んだことで、ターゲットの変更を求められている。

そして、今度はリバプールの22歳MFハーヴェイ・エリオットへと矛先を向けている。ダニエル・レヴィ会長の手腕が問われる、この夏最大の移籍ドラマが幕を開けた。

ギブス=ホワイト獲得失敗が露呈したトッテナムの限界

今回の展開は、トッテナムにとって獲得失敗を超えた深刻な問題を浮き彫りにした。モハメド・クドゥスの獲得発表と同日に、ノッティンガム・フォレストのギブス=ホワイトの契約解除条項を発動し、メディカルチェックの準備まで進めていたトッテナム。しかし、フォレスト側から違法なアプローチという反発を受け、交渉は泥沼化。

最も痛烈だったのは、チャンピオンズリーグ出場権を持つクラブへの移籍を、契約解除条項が満たされたにもかかわらず選手自身が拒否したという事実だ。

ギブス=ホワイトは残留を選択し、土曜日の夜にフォレストとの記録的な新契約締結を発表。イングランド代表としても期待される24歳の攻撃的ミッドフィルダーは、フォレストに到着した瞬間から家だと感じていたと語り、オーナーのエヴァンゲロス・マリナキス氏の野心的なビジョンに共感したことを明かした。

この結果は、トッテナムの魅力度に対する厳しい現実を突きつけた。近年のチャンピオンズリーグ常連としての地位を築いているにもかかわらず、プレミアリーグ中位クラブの選手にさえ選ばれないという屈辱は、クラブの求心力に疑問符を投げかけている。

エリオット獲得に賭けるトッテナムの新戦略

ギブス=ホワイト獲得失敗の衝撃から立ち直るため、レヴィ会長は迅速に次の手を打った。ジャーナリストのポール・オキーフ氏が明かしたところによると、リバプールのハーヴェイ・エリオットがギブス=ホワイトの代替候補リストの筆頭に浮上している。

21歳のイングランド代表候補は、昨シーズン足の骨折で出遅れながらも28試合に出場し5ゴール3アシストを記録、UEFA U-21欧州選手権では大会最優秀選手に輝くなど、その才能は疑いようがない。

しかし、リバプールが設定した5000万ポンドという価格設定は、多くの競合クラブを市場から締め出している。この高額な要求は、レッズが若手有望株を簡単には手放さないという強い意志の表れでもある。それでも、ギブス=ホワイト獲得のために用意していた資金があるトッテナムにとって、この金額は決して手の届かない数字ではない。

エリオット自身の心境も、トッテナムにとって追い風となる可能性がある。彼は残りのキャリアをアンフィールドで過ごしたいと語る一方で、ワールドカップ出場という大きな野心を抱き、そのためには定期的な出場機会が不可欠だと認識している。

リバプールに多くの新戦力が加わる中で、自身のポジション争いがより激化することへの懸念を隠していない。この状況は、より多くの出場機会を保証できるトッテナムにとって、交渉を有利に進める材料となるだろう。

エリオットのプレースタイルは、トッテナムが求める攻撃的ミッドフィルダーの理想像と合致している。左足から繰り出される精密なパスワークと、ボックス内での冷静な決定力は、トーマス・フランク新監督が構想する攻撃的戦術にも完璧にフィットする。

昨シーズンのリバプールでは、主に右ウィンガーやセントラルミッドフィルダーとして起用され、その汎用性の高さも証明済みだ。

他にもプレミアリーグのみならず、ブンデスリーガからも関心が寄せられるものの、チャンピオンズリーグ出場権とロンドンという立地条件を武器に、トッテナムは優位に立てるはず。

レヴィ会長の交渉術が真価を発揮するのは、まさにこうした場面である。ギブス=ホワイト獲得失敗の痛手を乗り越え、エリオットという新たな宝石を手に入れることができれば、トッテナムの来シーズンに向けた戦力強化は大きく前進することになるだろう。