シャビ・シモンズが描くチェルシー新時代…7つのポジションをこなす究極のユーティリティプレイヤーの真価

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スタンフォード・ブリッジに新たな革命の風が吹いている。チェルシーが今夏の移籍市場で最も情熱を注ぐターゲット、RBライプツィヒのシャビ・シモンズ獲得交渉が佳境を迎えている。

英『talkSPORT』が最新の情報として伝えたところによると、チェルシーはシモンズ獲得に向けて初回のオファーを準備中であり、RBライプツィヒとの間でここ数日中にポジティブな話し合いが加速している。

22歳のオランダ代表攻撃的ミッドフィールダーのプレミアリーグ上陸が現実味を帯びてきた。ただし、この移籍が成功すれば、それはチーム構造そのものを変革する契機となるだろう。シモンズの加入は、エンゾ・マレスカ監督が描く新たな戦術システムの核心を成す可能性があるからだ。

シャビ・シモンズの多才性がもたらすチェルシー攻撃陣の進化

シモンズは実に7つの異なるポジションでプレイ経験を持つ、現代サッカー界でも稀に見る汎用性の高い選手である。その多才ぶりは驚異的で、これまでのキャリアで最も多くプレイしたポジションは左ウィング(59試合)で、昨シーズンは75%の時間を左サイドで、16%を中央で、9%を右サイドでプレーしてきた。

しかし、シモンズの真価は単純なユーティリティ性だけにあるわけではない。彼は左攻撃的ミッドフィールドのポジションから自由自在にピッチ全体を漂い、ビルドアップと攻撃フェーズの両方に影響を与える。タッチライン際に張り付くよりも中央のポケットでボールを受け、素早いコンビネーションプレイで局面を打開し、最終パスか遠距離シュートで決定的な仕事を成し遂げるスタイルを好む。

この戦術的柔軟性こそが、チェルシーの攻撃陣に革命をもたらす可能性を秘めている。現在のチェルシーは、コール・パーマーという絶対的エースの存在により攻撃の起点が明確化されているが、シモンズの加入によって複数の攻撃パターンを同時展開できるようになる。

彼がピッチ上で見せる流動的な動きは、相手守備陣にとって予測困難なものとなり、チェルシーの攻撃に新たな次元をもたらすことは間違いない。

チェルシーは攻撃陣に汎用性の高い選手を求めており、シモンズはナンバー10、8番、左サイドハーフのすべてでプレイが可能という特徴を持つ。これは単純に控え選手が増えることを意味するのではなく、マレスカ監督が試合中に戦術的変更を柔軟に行える選択肢が大幅に拡がることを示している。

プレミアリーグでの成功を左右する適応力と競争環境

英『talkSPORT』の報道によれば、シモンズの移籍には7000万ユーロが必要とされているが、チェルシーはそれ以下の金額での合意を目指している。

この金額設定の背景には、ライプツィヒが今年1月にパリ・サンジェルマンから5000万ユーロ+アドオン3000万ユーロで獲得したばかりという事情がある。しかし、移籍金以上に重要なのは、シモンズがプレミアリーグという世界最高峰のリーグで真価を発揮できるかという点である。

ブンデスリーガでの実績は申し分ない。PSVでの爆発的な活躍(48試合22得点)を経て、ライプツィヒでも安定したパフォーマンスを披露してきた。しかし、プレミアリーグは別次元の身体的強度とスピードが要求される舞台だ。

チェルシーでのポジション争いも熾烈を極める。ジョアン・ペドロやジェイミー・バイノー=ギッテンス、ペドロ・ネト、パーマー、クリストファー・エンクンクらが攻撃的なポジションには控えており、シモンズがどのように自らの価値を証明するかが鍵となる。

ただし、シモンズの加入でジョアン・ペドロのポジション変更する可能性もある。シモンズの多才性により、ペドロがより本格的なナンバー9としてプレイできる環境が整うとされている。ニコラス・ジャクソンの将来に不透明さが漂う中、この攻撃陣の再編成は非常に理にかなった戦略と言えよう。

シモンズにとって、チェルシーという舞台は自身のキャリアを次のレベルに押し上げる絶好の機会である。大量補強を続けるクラブの方針に対する批判的な声もあるが、それは同時に高いレベルでの競争環境が保証されていることを意味する。

アヤックスDFヨレル・ハトの獲得にも近づいており、オランダ人タレントの青田買いが進むチェルシーだが、このまま両選手ともロンドンに連れて来れるのか。