トッテナムが注目するドイツの新星ニック・ウォルトメイド、移籍金交渉は難航か?

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トッテナムが注目するドイツの新星ニック・ウォルトメイド、移籍金交渉は難航か? Manchester United

ドイツの静かな街から、プレミアリーグへとステップアップを狙う若者がいる。シュトゥットガルトに所属する23歳のドイツ人FW、ニック・ウォルトメイドだ。今夏、彼に目をつけたのはトッテナム・ホットスパー。すでにオファーも視野に入れていると、英『Sun』が報じている。

トッテナムとマンチェスター・ユナイテッドが注目するウォルトメイド

ウォルトメイドは昨夏、ブレーメンからシュトゥットガルトへ完全移籍。その際の移籍金はゼロだったが、1年で評価は急上昇。ドイツ国内でのパフォーマンスが認められ、現在では『Transfermarkt』による市場価値は3,000万ユーロにまで達している。

同紙によれば、トッテナムはこのドイツ人アタッカーに対して、4,700万ユーロの評価をしている模様。だが、シュトゥットガルト側はその額を大きく下回るとし、少なくとも6,500万ユーロ未満のオファーには耳を貸すつもりはないという。

なぜここまでの強気姿勢なのか。その背景には、クラブが選手の契約を2028年まで保有しているという安心感がある。契約切れによる価値の下落を恐れる必要がなく、今すぐに売却する必要性は皆無。シュトゥットガルトは売却益よりも、ウォルトメイドの存在が来季以降の躍進に不可欠だと判断しているようだ。

さらに、競合も現れ始めている。マンチェスター・ユナイテッドも同選手に関心を寄せており、場合によってはプレミアリーグ内での争奪戦が激化する可能性がある。

ゴールもアシストも、ピッチで存在感を放つ万能型

ウォルトメイドの魅力は、その万能性にある。198cmの長身ながら、足元の技術にも優れ、ポストプレーとライン間の動きの両面でチームに貢献できる。2024-25シーズンのブンデスリーガでは、出場した試合で17ゴールを挙げ、高い得点力を示す一方、攻撃のタクトを握る存在として評価を高めてきた。

センターフォワードとしてだけでなく、2列目やサイドでも機能できる柔軟性も、プレミア勢にとって魅力的だろう。特にトッテナムは、ハリー・ケイン退団後の中央の軸を再構築しており、ウォルトメイドのようなマルチな才能は、トーマス・フランク新監督の戦術にもフィットする可能性が高い。

一方で、プレミアの強度に適応できるかどうかは未知数でもある。ドイツとイングランドでは守備の強さやスペースの制限が大きく異なるため、移籍即戦力として計算するにはリスクも伴う。それでも、23歳という年齢はまさに投資対象として理想的だ。

なお、同選手は現時点でドイツ代表への定着には至っていないものの、アンダーカテゴリーでは中心的な存在として活躍しており、2025年6月にはA代表デビューを果たした。

トッテナムが提示する4,700万ユーロでは、シュトゥットガルトの心を動かすには到底及ばない。だが、ウォルトメイドの実力と将来性を考慮すれば、少々の上積みをする価値は十分にある。契約はまだ3年残っており、買い手側にはある種の“今しかない”という緊張感も漂う。

トッテナムは、6,500万ユーロのハードルを乗り越えるのか。それともマンチェスター・ユナイテッドが横から掻っ攫うのか。ドイツFWを巡る欧州サッカーの駆け引きは、移籍市場が閉まるその瞬間まで続くことになりそうだ。