トッテナムが中盤強化に本腰!バイエルン・ミュンヘンの守備職人ジョアン・パリーニャと交渉開始

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トッテナムが中盤強化に本腰!バイエルン・ミュンヘンの守備職人ジョアン・パリーニャと交渉開始 Tottenham Hotspur

ポルトガル代表MFジョアン・パリーニャの視線は、ミュンヘンの芝ではなく、再びイングランドのピッチに注がれている。ポルトガル代表の守備的MFは、バイエルン・ミュンヘンでの出場機会に満足しておらず、新たな挑戦を求めて動き始めた。

そこへ真っ先に手を差し伸べたのが、トーマス・フランク新監督率いるトッテナム・ホットスパーだ。

ファブリツィオ・ロマーノ氏(イタリア人ジャーナリスト)によれば、パリーニャ側とトッテナムはここ2週間の間にコンタクトを取り合っており、本人も移籍に前向きな姿勢を示しているという。

スパーズは当初、買い取りオプション付きのローンでの獲得を検討しており、今後はバイエルンとの本格的な交渉が行われる見通しだ。プレミアリーグで実績十分な30歳MFが、トッテナムの中盤の構造を根本から変える可能性を秘めている。

トッテナムが求める“潰し屋”、パリーニャが担う役割とは

ポステコグルーに別れを告げ、迎えたトーマス・フランク政権にとって、今夏の補強は攻撃的な再構築だけにとどまらない。怪我人が多く発生してしまったとはいえ、昨シーズンは降格圏から一つ上という不甲斐ない成績になり、その悪夢から甦るためにもチームの強化は避けられない。

ジョアン・パリーニャは、まさにその「穴」を埋める最適なピースだ。フラム時代には1試合平均6回を超えるタックルを記録し、プレミアリーグでもトップクラスの守備的MFとして高く評価された。加えて空中戦にも強く、攻守両面でのデュエル勝率はバイエルン加入前から抜群の安定感を見せている。

トッテナムにおける現有戦力、イヴ・ビスマやロドリゴ・ベンタンクールはいずれも守備に長ける選手ではあるが、いずれも絶対的なアンカーではない。確実にボールを刈り取り、攻撃のスイッチを入れる役割を任せられるスペシャリストは必要不可欠。

バイエルンでは燻った才能、プレミアでの再覚醒なるか

バイエルン・ミュンヘンへの移籍は、ジョアン・パリーニャにとって“夢のステップアップ”だったはずだ。しかし、現実は厳しかった。昨季のブンデスリーガにおいて先発出場はわずか6試合。ヴァンサン・コンパニ政権下では満足な役割を得られず、構想外の扱いを受ける場面も増えていた。

特にドイツ国内では、攻撃に厚みを持たせるために中盤の構成をフレキシブルにする流れが強く、純粋な守備専任型の選手はシステム的に不利になりやすい。パリーニャのようなプレーヤーは、いかに優れていても戦術トレンドから外れれば一気に立場を失う危険がある。

その点、プレミアリーグは今もなお、フィジカルと守備力を重視する文化が根強い。フラムでの成功体験もあるパリーニャにとって、トッテナム、そしてロンドンという慣れ親しんだ舞台は、再び自身の価値を証明するにはうってつけの環境といえるだろう。

この夏、モハメド・クドゥスを補強したトッテナムはまだまだ戦力アップを続ける予定だ。もしジョアン・パリーニャを獲得できれば、中盤の屋台骨となれるだけの実力を持つミッドフィルダーを手にすることになりそうだ。