エヴァートン vs ウルブズ!セビージャの21歳スター、サンチェス・ベラスコ獲得へ激突

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エヴァートン vs ウルブズ!セビージャの21歳スター、サンチェス・ベラスコ獲得へ激突 Everton

プレシーズンツアー先のアメリカで、デイビッド・モイーズ監督の表情は険しかった。ウェストハムに1-2で敗れた試合後、スコットランド人指揮官は記者団の前で率直に語った。プレミアリーグ開幕まで2週間を切った現在、エヴァートンはまだシーズンを戦う準備が整っていないと。その危機感の中心にあるのが、右サイドバックポジションの深刻な選手不足だ。

モイーズ監督は依然として5-6人の新戦力が必要だと明言している。特に右サイドバックの補強は待ったなしの状況で、現在ジェイク・オブライエンというセンターバックを右サイドバックで起用せざるを得ない苦肉の策が続いている。この緊急事態を打開するため、エヴァートンが熱視線を送っているのがセビージャの21歳、サンチェス・ベラスコだ。

英『TEAMtalk』の報道によると、エヴァートンはサンチェス・ベラスコ獲得に向けて正式にアプローチを開始した。しかし、この有望株を巡ってはウルブズも強い関心を示しており、両クラブの間で激しい争奪戦が繰り広げられている。移籍金は約1500万ユーロと見積もられており、セビージャ側も新戦力を登録するため売却に前向きな姿勢を見せている。

エヴァートンの右サイドバック事情とモイーズの戦術的要求

エヴァートンの右サイドバック問題は想像以上に深刻だ。長年チームの象徴だったシェイマス・コールマンは36歳と高齢で、今シーズンの多くの試合への出場は現実的ではない。アシュリー・ヤングの退団も戦力ダウンに拍車をかけた。23歳のネイサン・パターソンはプレシーズンで定期的に出場しているものの、印象に残る活躍には程遠く、怪我がちな体質も不安材料となっている。

モイーズ監督がプレシーズンで採用している攻撃的サイドバックシステムは、現有戦力では十分に機能していない。監督自身ができるだけ早く新しい右サイドバックとの契約が必要だと感じている理由はここにある。当初はフラムのケニー・テテ獲得を強く推進していたが、彼がコテージャーズと新契約を結んだため、この計画は頓挫した。

そこで浮上したのがサンチェス・ベラスコという選択肢だ。スペインU-21代表でもある彼は、右サイドバック、右ウィング、ミッドフィルダーとしてプレーできる多様性を持つ。昨シーズンはラ・リーガで33試合に出場し、4ゴール4アシストという攻撃的な数字を残している。まさにモイーズが求める攻撃的サイドバックの理想像と言えるだろう。

サンチェス・ベラスコ争奪戦の行方とウルブズとの競争

サンチェス・ベラスコ獲得レースは、エヴァートンとウルブズの直接対決の様相を呈している。ウルブズはネルソン・セメドの退団を受けて右サイドバック補強を急いでおり、すでに交渉を進めていたとされる。しかし、エヴァートンが土壇場で横槍を入れたことで状況は混沌としている。

セビージャ側はガブリエル・スアソとアルフォンという新加入選手を登録するために、既存選手の放出を急いでいる。この事情がエヴァートンにとって追い風となる可能性が高い。

サンチェス・ベラスコ自身の意向も関心ごととなっている。セビージャは昨シーズンラ・リーガで17位と低迷し、チーム全体の士気が低下している。プレミアリーグでの新たな挑戦は、21歳の才能にとって魅力的な選択肢となるはずだ。エヴァートンはウルブズよりも上位でシーズンを終えており、この点でもアドバンテージを持っている。

エヴァートンには他の候補もある。レスター・シティのジェームズ・ジャスティンは来夏契約満了のため600万ポンドで獲得可能とされ、リヨンのエインズリー・メイトランド=ナイルズも検討対象に入っている。ただし、これら3人の中でサンチェス・ベラスコが最もエキサイティングな選択肢と見なされており、獲得実現への期待は高まっている。

モイーズ監督はアメリカツアー中に移籍市場の締切が迫っていることへの焦りを隠さない。8月18日のリーズ・ユナイテッドとのプレミアリーグ開幕戦まで2週間を切った現在、慣らし期間の短さが新たな懸念材料となっている。エヴァートンとウルブズのどちらが今後数日のうちに正式オファーを出すか、注目の的になっている。