プレミアリーグ復帰リーズ、パナシナイコスの25歳ストライカー・ヨアニディスに熱視線

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プレミアリーグ復帰リーズ、パナシナイコスの25歳ストライカー・ヨアニディスに熱視線 Leeds United

エランド・ロードに歓喜の雄叫びが響いたのは、つい数ヶ月前のことだった。100ポイントという圧巻の数字でチャンピオンシップを制覇し、プレミアリーグ復帰を果たしたリーズ・ユナイテッド。

しかし、ダニエル・ファルケ監督の頭の中には既に新たな戦略が渦巻いている。Sébastien Vidal氏によると、パナシナイコス所属のギリシャ代表FWフォティス・ヨアニディスが、ホワイツの新たなターゲットとして急浮上している。

リーズ首脳陣はヨアニディスを「より完成度の高いフォワード」として評価し、既に獲得したドミニク・キャルバート=ルーウィンとのコンビ結成を構想している。ルーカス・ヌメチャとキャルバート=ルーウィンという2人のストライカーを既に補強したにも関わらず、さらなる前線の充実を図る姿勢からは、ファルケ監督の野心的なビジョンが透けて見える。

8人もの新加入選手を迎え入れたこの夏の移籍市場において、ヨアニディス獲得への動きは新章の始まりを告げている。

ギリシャリーグで磨かれた25歳の多彩な攻撃力

フォティス・ヨアニディスという名前は、ギリシャ国外ではまだ馴染みが薄いかもしれない。しかし、この25歳のストライカーが持つポテンシャルは、決して見くびれるものではない。

2020年8月にAPOレヴァディアコスからパナシナイコスに移籍して以来、ヨアニディスは着実にキャリアを積み重ねてきた。約200試合の出場で51ゴール15アシストという数字は、ギリシャ・スーパーリーグにおける安定した得点力を物語っている。純粋なゴールゲッターに留まらず、チームメイトを活かすアシスト能力も兼ね備えている。

ギリシャ代表としても17キャップを数え、国際舞台での経験も豊富。身長187センチの恵まれた体格を活かしたポストプレーと、意外にも足技に長けたテクニックの融合は、プレミアリーグという厳しい舞台でも通用する可能性を秘めている。実際、クリスタル・パレスを含む複数のプレミアリーグクラブが、ヨアニディスの動向に注目を寄せているのも頷ける話だ。

プレミア復帰後の攻撃戦術に組み込まれるヨアニディスの役割

リーズがヨアニディス獲得に動く背景には、ファルケ監督の緻密な戦術的計算がある。昨シーズンのチャンピオンシップ制覇では、堅実な守備と効率的な攻撃のバランスが功を奏した。95ゴールという驚異的な得点力で、失点はわずか30に抑える圧倒的なパフォーマンスを披露した。しかし、プレミアリーグという次元の異なる舞台では、より多様な攻撃パターンが求められる。

キャルバート=ルーウィンという経験豊富なターゲットマンを獲得した一方で、ヨアニディスのような異なるタイプのストライカーを狙う理由は明確。

ヨアニディスの持つ中盤からのビルドアップ参加能力と、サイドに流れてのコンビネーションプレーは、ファルケ監督が好むポゼッション重視のサッカーにフィットする。また、ギリシャリーグで培ったフィジカルの強さは、プレミアリーグの激しいプレッシングにも対応できる土台となるはずだ。

既にヌメチャ、キャルバート=ルーウィン、さらにヨエル・ピローという選択肢を持つリーズにとって、ヨアニディスの獲得が実現すれば攻撃陣は一気に厚みを増すことになる。4-2-3-1、4-3-3、さらには3-5-2といった複数のフォーメーションを使い分ける柔軟性も生まれ、相手チームにとってより予測困難な存在となるだろう。

ギリシャリーグからプレミアリーグへの挑戦は決して平坦な道のりではない。しかし、ヨアニディスが持つハングリー精神と向上心は、エランド・ロードの熱狂的なサポーターたちの心を必ずや掴むだろう。25歳という年齢は、プレミアリーグでさらなる成長を遂げるには理想的なタイミングでもある。

リーズ・ユナイテッドの復活劇はまだ始まったばかり。ヨアニディスという新たなピースが加われば、ファルケ監督が描く野心的な青写真がより鮮明な形となって現れるに違いない。夏の移籍市場における今後の動向から、目が離せない状況が続いている。