ホイルンド、ナポリ移籍が間近に!ユナイテッドが4400万ユーロ買取義務付きローンで合意

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マンチェスター・ユナイテッドのラスムス・ホイルンドを巡る移籍劇が、思わぬ展開を見せている。クラブ同士は合意に達しており、注目が22歳のデンマーク代表ストライカーの決断に委ねられている。

英『The Athletic』の報道によると、ユナイテッドはナポリとホイルンドのシーズンローン移籍で合意し、条件付きで4400万ユーロの買取義務が設定されている。この買取義務は、ナポリがチャンピオンズリーグ出場権を獲得した場合に発動される仕組み。ユナイテッドには加えて相当額のローン料も支払われる予定だという。

しかし、ホイルンド本人はユナイテッドに残留したい意向を示しており、移籍に同意していない状況が続いている。今シーズンここまで3試合でメンバー外となっており、クラブの意図は明白だが、選手自身の決断次第で状況は変わる可能性がある。

シェシュコ加入がもたらした競争激化

ホイルンドの立場を複雑にしているのは、8月初旬にベンヤミン・シェシュコがRBライプツィヒから7650万ユーロという巨額で加入したことだ。ルベン・アモリム監督は開幕戦のアーセナル戦後、この状況について率直にコメントしている。

「ポジション争いは激しさを増し、我々はマーケットでの動きを見守る必要がある。異なる特徴を持つ選手たちがいるが、ラスムスはベン・シェシュコと同様の特徴を持っているため、時には選択しなければならない」

実際、プレシーズン最終戦のフィオレンティーナ戦では、ホイルンドはベンチ外となり、中盤のメイソン・マウントがセンターフォワードで先発。開幕戦でもマウントが9番を担い、シェシュコがデビューを果たした。ジョシュア・ザークツィー、若手のチド・オビ、さらには新加入のマテウス・クーニャやブライアン・ムベウモもストライカーとしてプレー可能で、競争は想像以上に厳しい。

ホイルンドは昨シーズン52試合に出場したものの、得点はわずか10ゴール。特にプレミアリーグでは4得点にとどまり、期待に応えられていない状況だった。2023年7月に7500万ユーロ(パフォーマンス関連のアドオンで1000万ユーロ追加)という大金でアタランタから獲得されただけに、クラブとしても投資回収の必要性に迫られている。

ナポリの狙いとホイルンドの将来

一方、ナポリ側の事情も切実だ。ロメル・ルカクがプレシーズンで負った太もものケガにより数週間の離脱を余儀なくされ、ストライカーの補強が急務となっている。ホイルンドの獲得に動いたのは、こうした背景があるから。

興味深いのは、アタランタ、RBライプツィヒ、ニューカッスルも関心を示していたが、最終的にナポリがユナイテッドの条件を受け入れたことだ。特にアタランタは古巣として、ホイルンドの復帰を検討していたという。しかし、ナポリの提示した条件がより魅力的だったのだろう。

ホイルンドは6月のデンマーク代表活動中、2030年まで契約があることを理由に残留意思を示していた。「マンチェスター・ユナイテッドでプレーすることを期待している。夏休みを楽しんだ後は、進行中のプロジェクトに全力で取り組むつもりだ」と語っていたのは記憶に新しい。

コペンハーゲンのアカデミー出身で2020年10月にトップチームデビューを果たし、2022年にシュトゥルム・グラーツ、同年後半にアタランタ、そして2023年にユナイテッドという順調なステップアップを重ねてきた若手ストライカーにとって、今回の決断は極めて重要だ。ユナイテッドでは通算95試合に出場し、26ゴール6アシストを記録している。

この移籍劇の結末は、ホイルンド本人の最終判断に委ねられている。ユナイテッドでの地位確立を目指すか、ナポリで新たな挑戦を選ぶか。22歳という年齢を考えれば、定期的な出場機会の確保は彼のキャリアにとって不可欠だろう。

個人的な見解

巨額の投資を受けた選手であっても、結果が伴わなければ容赦なく放出候補となる。シェシュコの加入により、ユナイテッドの攻撃陣は確実に強化されたが、同時に既存選手にとっては生存競争がより激化したことを意味している。

ホイルンドのプレースタイルは確かにシェシュコと似通っており、両者が共存するのは戦術的に困難だろう。

それでも、ホイルンドには潜在能力がある。アタランタ時代に見せたゴール嗅覚や身体能力は本物で、適切な環境下であれば必ず花開く選手だ。

ナポリ移籍が実現すれば、アントニオ・コンテ監督の下で新たな可能性を見出せるかもしれない。一方で、ユナイテッド残留を選択した場合は、これまで以上の覚悟と結果が求められる。

いずれにしても、この若きストライカーの決断がキャリアの分岐点となることは間違いない。選手としての誇りと現実的な判断の狭間で揺れる彼の心境を思うと、サッカー界の非情さを改めて感じずにはいられない。