ルーカス・パケタに対して、アストン・ビラが関心!フォレスト戦への出場を拒否?

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ルーカス・パケタに対して、アストン・ビラが関心!フォレスト戦への出場を拒否? Aston Villa

ロンドン・スタジアムに沈黙が降りた。チェルシー戦での見事なゴールも虚しく、5-1の屈辱的敗戦。その試合後、ルーカス・パケタの表情に浮かんだのは諦めにも似た静寂だった。28歳のブラジル代表は今、人生最大の岐路に立っている。

英『The Athletic』が報じるところによると、パケタは日曜日のノッティンガム・フォレスト戦への出場を拒否する意向を示している。将来への不安が彼の心を支配する中、アストン・ビラという新天地への扉が開かれようとしている。移籍期限まであと3日。時計の針は容赦なく刻まれていく。

ウナイ・エメリが描く戦術的革命、パケタという最後のピース

ビラパークで着々と進むエメリ・プロジェクト。スペインの名将は今夏、選手補強において「2-3人の獲得」を公言している。その中核を担うのが、創造性あふれる攻撃的ミッドフィールダーの存在だ。

英『Daily Mail』の最新報道によれば、ビラは500万ポンドのローン料に加え、来夏の買取義務4500万ポンドという条件でパケタ獲得に動いている。一方、ウェストハム側は6000万ポンドの完全移籍を要求。この1500万ポンドの差が、移籍の成否を左右する重要なファクターとなっている。

エメリがパケタに見出すのは、技術力だけではない。フランス・リヨン時代に魅せた華麗なプレービジョンと、プレス耐性の高さ。

『FBref』のデータによると、パケタは昨季90分あたり1.35回のキーパスを記録し、2.35回のシュート創出アクションを生み出した。さらに2.51回のタックル成功率は、エメリが求める高強度プレッシングサッカーにおいて、攻撃時の創造性と守備時の貢献度を兼ね備えた理想的なプロフィールを示している。

PSR制限下でも諦めない、モンチの巧妙な資金調達術

ビラを取り巻く財政状況は決して楽観視できない。UEFAファイナンシャルフェアプレー違反による制裁、そしてプレミアリーグのPSR制限により、クラブは大型補強に慎重にならざるを得ない状況が続く。

それでもスポーティングディレクターのモンチは、巧妙な資金繰りでパケタ獲得への道筋を描いている。今夏のジェイコブ・ラムジー4000万ポンドでのニューカッスル売却は、PSR上の純利益として計算される。アカデミー出身選手の売却益を活用した、まさに財政工学の妙技だ。

興味深いのは、パケタ自身の現状だ。2023年夏にマンチェスター・シティからの熱烈なオファーを受けながら、FA(イングランドサッカー協会)による八百長疑惑調査で移籍が頓挫。7月に最も重篤な八百長関与が「証明されず」として無罪放免となったものの、失った時間は戻らない。28歳という年齢を考えれば、今回がラストチャンスとなる可能性も高い。

ウェストハムでの3年間、パケタは123試合で20ゴール14アシストという堅実な数字を残している。しかし、彼本来のポテンシャルを考えれば物足りなさは否めない。グラハム・ポッター新体制下でも序列に変化はなく、親友エメルソン・パルミエリの戦力外通告もあって、クラブ内での孤立感は深まっている。

そんな中で浮上したのが、ビラという選択肢。チャンピオンズリーグ出場権を手にしたクラブの魅力、そして何よりエメリという世界屈指の戦術家の下でのプレー機会。パケタにとって、これ以上ない環境が用意されている。

しかし懸念材料もある。今季のビラは3試合を消化してゴールレス。創造性の欠如は明らかで、パケタの加入が急務となっている。一方で、6000万ポンドという移籍金は、果たして現在のパケタに見合うものなのか。元ビラスカウトのブライアン・キング氏も「その金額は高すぎる」と疑問を呈している。

同様に関心を示していると噂されたトッテナムはシャビ・シモンズ獲得に方向転換し、ビラにとっては競争相手が一つ減った形。しかし、サウジアラビアの2クラブも関心を示しており、まだまだ予断を許さない状況が続いている。

移籍期限まで残り3日。ロンドン・スタジアムからビラパークへ、同じクラレット・アンド・ブルーを纏う新天地で、パケタは再び魔法を見せることができるのか。この夏最大のドラマの結末が、間もなく明らかになる。

個人的な見解

個人的には、パケタのアストン・ビラ移籍は双方にとって理想的な選択だと考えている。ウェストハムでは戦術的制約により、彼本来の創造性が十分に発揮されていない。

プレミアリーグで最もテクニカルな選手の一人でありながら、組織的なプレスに苦しむチーム状況では才能の無駄遣いに等しい。

エメリの戦術システムは、パケタのような技術と視野を併せ持つ選手にとって最適解だろう。ビジャレアルでの手腕を見れば、限られたリソースでも選手の個性を最大限に引き出す能力は疑いない。ローン+買取義務という移籍形態も、ビラのPSR事情を考慮すれば現実的な落としどころだ。

ただし、6000万ポンドという金額設定には疑問が残る。現在のパケタは確かに優秀だが、リヨン時代のような圧倒的な存在感は薄れている。

年齢的な衰えもあり、投資回収の観点では高リスクだ。それでも、エメリという名将の下でキャリア最後の輝きを見せる可能性に賭ける価値はあるだろう。何より、ビラの現状を考えれば創造的な選手の補強は急務。多少のリスクを冒してでも、パケタ獲得に踏み切るべき時だと思う。