エティハド・スタジアムで8年間ゴールを守り続けてきたエデルソンを巡る争奪戦が、トルコで熾烈さを増している。移籍市場に精通するファブリツィオ・ロマーノ氏が衝撃的な独占情報を報じた。フェネルバフチェがマンチェスター・シティからエデルソン獲得に向けて本格的に動き出し、ガラタサライとの直接対決の構図が鮮明になったのだ。
ロマーノ氏によると、フェネルバフチェはエデルソン獲得レースに参戦し、ガラタサライが提示した1000万ユーロのオファーがシティに拒否された後、交渉成立に向けて積極的に動いているという。この展開により、トルコの二大巨頭による本格的な争奪戦の幕が切って落とされた。
🚨🟡🔵 EXCLUSIVE: Fenerbahçe are working on deal to sign Éderson from Manchester City!
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) August 30, 2025
Fener entered the race and try to get deal done after Galatasaray had €10m bid rejected.
If Éderson leaves, Donnarumma will join Manchester City as always reported. 👀 pic.twitter.com/EZCXdrH8CB
エデルソンの移籍が実現すれば、シティは予てから報じられている通り、パリ・サンジェルマンのジャンルイジ・ドンナルンマを獲得する計画を進めることになる。一つの移籍が引き金となって、欧州の名門クラブ間で連鎖的な大型移籍が動き出す可能性が高まっている。
ガラタサライの先制攻撃、シティが拒否の真意
この争奪戦の発端は、ガラタサライが仕掛けた先制攻撃にあった。トルコの名門は1000万ユーロという具体的な金額を提示し、エデルソン本人との個人合意にも漕ぎ着けたと報じられている。しかし、マンチェスター・シティ側はこの提案を一蹴した。
シティがガラタサライのオファーを拒否した背景には、エデルソンに対する評価額の大きな開きがあると見られる。2017年にベンフィカから3500万ポンドで獲得し、プレミアリーグ4連覇やチャンピオンズリーグ制覇に貢献してきた守護神を、わずか1000万ユーロで手放すことにグアルディオラ監督が難色を示したのは当然の反応だ。
この拒否を受けて満を持して登場したのがフェネルバフチェである。ライバルクラブの失敗を好機と捉え、より魅力的な条件でエデルソン獲得を目指している。ただし、わずか2日前の8月29日にジョゼ・モウリーニョ監督が解任されたばかりの混乱状況下で、どこまで具体的な交渉を進められるかが焦点となる。
トルコ移籍市場の新潮流、欧州トップ選手の新天地
エデルソンを巡るトルコ勢の動きは、近年のトルコリーグの国際的地位向上を象徴している。ガラタサライは今夏、ナポリからビクター・オシムヘンをレンタルで獲得するなど、欧州トップクラスの選手招致に成功している。
エデルソンほどの実績と知名度を持つ選手がトルコリーグに移籍すれば、リーグ全体のブランド価値向上に大きく寄与することになる。32歳という年齢を考慮すれば、プレミアリーグでの激務から離れ、比較的競争の緩やかな環境でキャリアを継続したいと考える可能性も十分にある。
ブラジル代表としても長年活躍してきたエデルソンにとって、新たな挑戦の舞台としてトルコリーグは魅力的な選択肢になり得る。特に、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグでの国際舞台への出場機会も確保できる点は、現役続行への強いモチベーションを持つ選手には重要な要素だろう。
ドンナルンマ移籍の行方、シティの戦略に影響
この争奪戦の結果は、ドンナルンマのマンチェスター・シティ移籍にも直結している。PSGで構想外となっているイタリア代表GKの獲得資金を捻出するため、シティはエデルソンの売却収入を当て込んでいるとされる。
ドンナルンマの移籍金は3000万〜3500万ユーロ(約51億~60億円)程度と予想されており、エデルソンを1000万ユーロで売却しただけでは大幅な資金不足となる。フェネルバフチェがより高額なオファーを提示できれば、シティの計算も大きく変わってくる。
グアルディオラ監督は最近、「選手が移籍を望むなら、移籍しなければならない。ただし、クラブの条件に従う必要がある」と発言しており、適正な移籍金での合意が前提条件になることを示唆している。
個人的な見解
エデルソン争奪戦の行方を占う上で最も重要なのは、選手本人の意向である。8年間にわたってシティの守護神として君臨してきた実績は揺るぎないものの、今季開幕戦では体調不良を理由にベンチ外となるなど、微妙な立ち位置に置かれている現実もある。
トルコの二大巨頭による争奪戦は、エデルソンにとって自身の市場価値を再確認する絶好の機会でもある。
ガラタサライとフェネルバフチェ、どちらがより魅力的な提案を用意できるか。そして何より、シティがどの程度の移籍金を要求してくるかが、この移籍劇の最終的な決着を左右することになりそうだ。