トロサールに新たな誘惑!ベシクタシュが仕掛ける「カラタル作戦」の真意

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フォワード陣に大型補強のアーセナル、ベルギー代表FWレアンドロ・トロサール売却を検討 Arsenal

9月に入り、各国の移籍市場が大詰めを迎える中、一つの興味深い動きがボスポラス海峡の向こうから聞こえてきた。トルコの強豪ベシクタシュが、アーセナルのレアンドロ・トロサールに熱視線を送っているというのだ。

トルコメディア『Fanatik』が報じたこの情報は、現行契約が2026年6月までと残り1年を切っている30歳ベルギー代表にとって、新たな選択肢となる可能性を秘めている。

アーセナルでの立ち位置に残る微妙な影

契約更新の噂も出回っていたベルギー代表のフォワードに対しては、9月に入ってからも、ASローマが最終日まで彼への関心を示すなど、ポジション争いは激化しているアーセナルからの脱出の可能性が報じられている。

トロサールは昨シーズン、アーセナルで56試合に出場し10ゴール10アシストという堅実な数字を残した。3年連続で大きな怪我もなく、ミケル・アルテタ監督にとって頼れる戦力であることは間違いない。左ウィング、セカンドストライカー、さらには中央のポジションもこなせる戦術的柔軟性は、現代サッカーにおいて極めて価値の高い特性だ。

だが、ノニ・マドゥエケやエベレチ・エゼの加入もあって、アーセナルの攻撃陣を見る限り、トロサールの長期的な位置づけには疑問符が付く。今シーズンはここまで37分間のプレーしかなく、主力としては見られていない。

ベシクタシュが描く「経験と即戦力」の方程式

一方、ベシクタシュの関心は極めて戦略的だ。黒鷲軍団は左サイドの補強を急務としており、トロサールの経験値と安定性は理想的なターゲットとなる。プレミアリーグで培った高いプレス耐性、豊富な運動量、そして複数ポジションをこなせる汎用性は、トルコリーグでも即座に力を発揮するだろう。

特に注目すべきは、トロサールの年齢だ。30歳という節目を迎えた彼にとって、新たな挑戦への意欲と、安定したポジションでのプレー継続という現実的な選択のバランスを取る最後の機会かもしれない。ベシクタシュなら、間違いなく主力として計算され、チームの中心的役割を担うことができる。

トルコリーグの戦術的特徴を考えても、トロサールの特性は非常に適している。技術的な巧さと判断力の速さ、そして献身的な守備への貢献度は、トルコの激しいサッカーにもスムーズに適応できるはずだ。過去にペペやクアレスマといったウィンガーが成功を収めた土壌でもある。

ただし、この移籍が実現するかは別問題だ。アーセナルがトロサールの売却を検討するとすれば、相応の移籍金が必要となる。ベシクタシュの財政レベルと、アーセナルが提示するであろう金額との間に大きなギャップが存在する可能性は高い。

個人的な見解

この移籍話は双方にとって非常に魅力的な選択肢だと考えている。トロサールにとってベシクタシュは、キャリアの新章を刻む絶好の舞台となるだろう。

イスタンブールという魅力的な都市で、熱狂的なサポーターに囲まれながら、チームの核として活躍する姿は容易に想像できる。一方でベシクタシュにとっても、プレミアリーグ経験者の獲得は国内外での競争力向上に直結する投資となる。

とはいえ、現実的には移籍金の問題が最大のハードルとなるだろう。アーセナルが2000万ポンド以上を要求した場合、ベシクタシュにとっては相当厳しい条件となる。

最終的には、トロサール自身の意向と、両クラブ間での妥協点を見つけられるかが鍵を握ることになるだろう。この興味深い移籍劇の行方を、今後も注意深く見守っていきたい。