壊れた夢のチケット!マルク・グエイ リヴァプール移籍白紙の舞台裏

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マルク・グエイがアンフィールドに…リバプールが争奪戦でポールポジションに立つ? Crystal Palace

ロンドンのオフィスで、デッドラインデーの最後の呼び出しを待ち続けた男がいた。クリスタル・パレスのキャプテン、マルク・グエイは3500万ポンドの合意を目前に、新天地アンフィールドでの未来を思い描いていた。しかし9月1日夜、タイムアップの瞬間に全プランが霧散し、彼の胸に冷たい現実だけが残された。

マルク・グエイ移籍決裂の真相

今夏、リヴァプールはアルネ・スロット体制のカギを握るセンターバックとして25歳のイングランド代表マルク・グエイを虎視眈々と狙っていた。

クリスタル・パレス側は当初7000万ポンドのオファーを跳ね返していたものの、契約満了まで残り12カ月を切った今夏には3500万ポンドで基本合意に達した。マルク・グエイ自身もリヴァプールと5年契約を結ぶ意思を固め、ロンドンオフィスでのメディカルを控えて最終調整に入っていた。

ところが、パレスは直前まで後任センターバックの補強を進められず、突如として売却を白紙に戻す判断を下した。スティーブ・パリッシュ会長とオリバー・グラスナー監督の間では、キャプテンを欠いた布陣での戦いに対する懸念がぶつかり合い、最終的に監督サイドの意向が勝った形だ。

締切間際にリヴァプールが移籍シートを提出して交渉時間を延長しようとしたものの、マーケットはそこで固く閉ざされてしまった。英「『The Times』の報道によれば、マルク・グエイはこの顛末に深い失望を抱き、現在クリスタル・パレスからの新契約提示をすべて拒絶。来夏のフリー移籍まで残留しない覚悟を固めている。

リヴァプールの再挑戦とクリスタル・パレスの選択

移籍市場に幕が下りた後も、リヴァプールはマルク・グエイ獲得を諦めていない。英『Football Insider』の情報によると、リヴァプールは1月のウィンドウで再度3500万ポンドのオファーから値下げ圧力をかけ、2500万ポンド前後での成立を狙う構えだ。

これに対しパレスは冬に放出して資金を確保するか、今季中は守備の主力として起用し、来夏のフリー移籍で放出するかの二択を迫られている。

昨冬にトッテナムから7000万ポンドを拒否した守護神を、1年後に無償で失うリスクは大きい。とはいえ冬に売却すれば追加補強の財源にもなる。

クラブは内部戦力と市場価値のバランスを天秤にかけながら、来年の動きを見極める方針だ。マルク・グエイ自身も今冬の動きに注目しつつ、最終的な去就を判断するとみられる。

個人的な見解

デッドラインデーの劇的な結末は、移籍交渉の失敗とは言えない。クラブの戦略、人間関係、そして選手のキャリア設計が複雑に絡み合った結果だ。

クリスタル・パレスはキャプテンを失うリスクを最優先で回避したが、その代償として市場評価はむしろ下がり、クラブのブランドイメージにも影響を及ぼしたと言える。

一方リヴァプールには、再挑戦のタイミングと補強の柔軟性が試される。1月にいかに迅速に動けるかが、アンフィールドでの守備強化に直結する。

移籍劇の真の結末は、冬のウィンドウを経て初めて見えてくるだろう。両者が次にどんな手を打つのか、サッカーファンの胸は今も高鳴り続けている。