ガビの長期離脱でバルセロナが緊急補強へ!マンチェスター・ユナイテッドで苦しむコビー・メイヌーに注目か?

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ガビの長期離脱でバルセロナが緊急補強へ!マンチェスター・ユナイテッドで苦しむコビー・メイヌーに注目か? Manchester United

コビー・メイヌーの名前が、再び欧州の移籍市場を騒がせている。マンチェスター・ユナイテッドのアカデミー育ちであり、イングランド代表にも名を連ねた20歳のミッドフィールダーは、今季プレミアリーグで未だ先発出場がなく、出場時間はわずか76分。そんな彼に、スペインの名門バルセロナが本格的な関心を寄せている。

この動きの背景には、バルセロナの中盤に生じた深刻な穴がある。ペドリとフレンキー・デ・ヨングという欧州屈指のコンビは健在だが、ベンチ層は不安定。

特にガビの長期離脱は、ハンジ・フリック監督の構想に大きな影響を与えている。ACL断裂から復帰したばかりのガビは、再び半月板の手術を受け、2025年9月現在も復帰の目処は立っていない。クラブは代替案を急務としており、そこで浮上したのがメイヌーであると、スペイン紙『Fichajes』が伝えている。

メイヌーの現状とバルセロナの狙い

メイヌーは昨季、ユナイテッドで鮮烈なトップチームデビューを果たし、EURO2024ではイングランド代表の中盤を任されるまでに成長した。しかし、今季はルベン・アモリム監督の下で構想外となり、カラバオ・カップでの出場を除けば、リーグ戦ではベンチ要員に甘んじている。

アモリムは「彼にはもっと見せてほしい」と語りつつも、マヌエル・ウガルテやブルーノ・フェルナンデスを優先して起用しており、メイヌーの立場は厳しい。

この状況をバルセロナは見逃さなかった。クラブは「買い取りオプション付きのローン移籍」を提案する構えで、交渉は数週間以内に加速する可能性があるという。

実際、同様の手法でマーカス・ラシュフォードを獲得した前例があり、彼は現在バルセロナで6試合4得点に絡む活躍を見せている。ラシュフォードの成功は、メイヌーにとっても魅力的な道筋となるだろう。

ただし、ユナイテッド側は現時点でメイヌーの放出に否定的な姿勢を崩していない。クラブは「中盤の選手層が薄い現状で、メイヌーを手放すことはさらなる問題を招く」として、冬の移籍市場でも放出を考えていない。契約は2027年6月まで残っており、リリース条項も設定されていない。クラブは彼を「非売品」として扱っている。

メイヌーのプレースタイルとバルサ適性

メイヌーの最大の武器は、ボールキャリーと局面打開力にある。狭いスペースでも冷静にボールを扱い、縦への推進力を持つ彼は、ペドリやデ・ヨングとは異なるタイプのミッドフィールダーだ。守備面ではまだ粗さが残るが、ポジショニングとインターセプト能力は年齢以上の成熟を見せる。

フリック監督のバルセロナは、ポゼッションとプレッシングを両立させるスタイルを志向しており、メイヌーの運動量とボール奪取力はその哲学に合致する。特に、ガビ不在の左インサイドハーフにおいて、メイヌーはラシュフォードとの連携も含めて新たなオプションとなり得る。

一方で、バルセロナのベンチにはマルク・カサドやマルク・ベルナールといった若手も控えており、メイヌーが即戦力として扱われるかは不透明。ただ、彼の経験値と代表歴は、同世代の中でも突出しており、本気で育成と即戦力の両立を目指すならば、理想的な補強となる。

さらに、メイヌーの市場価値は5000万ユーロとされており、移籍金は最低でも7000万ユーロに達すると見られている。これはユナイテッドが簡単に手放せる水準ではなく、バルセロナが本気で獲得を目指すならば、財政面でも大きな決断が求められる。

バルセロナがメイヌーに注目する理由は、ガビの離脱だけではない。今季から加入したマーカス・ラシュフォードが、すでにチームにフィットし、攻撃陣の中心として機能している点も大きい。ラシュフォードはユナイテッド時代からメイヌーと親交が深く、ピッチ外でも良好な関係を築いていた。彼の成功は、メイヌーにとっても「自分にもできる」という確信を与えるはずだ。

また、ラシュフォードのようにスピードと決定力を兼ね備えた選手が前線にいることで、メイヌーの縦パスやドリブル突破がより効果的に活きる。バルセロナの攻撃がよりダイナミックになる可能性もあり、フリック監督がメイヌーに期待する理由は戦術的にも明確だ。

個人的な見解

コビー・メイヌーのバルセロナ移籍は、単なる若手のステップアップでは終わらない可能性を秘めている。

そんな言い回しでは、この物語の熱量は伝わらない。これは、ユナイテッドでくすぶる才能が、カタルーニャの地で再び輝きを取り戻すかもしれないという、サッカーの本質に触れる瞬間だ。

ラシュフォードの成功が示すように、ユナイテッド出身の選手がカンプ・ノウで輝く未来は現実味を帯びてきた。

メイヌーは、ユナイテッドでの停滞を打破するためにも、環境を変える必要がある。その選択肢として、バルセロナは申し分ない舞台だ。

もちろん、移籍が実現したとしても、スペインの戦術的要求や言語・文化の壁は存在する。しかし、メイヌーのメンタリティと技術は、それらを乗り越えるだけのポテンシャルを持っている。

ガビの不在という不運を、メイヌーが自身の飛躍のチャンスに変える。そんなドラマが、今まさに始まろうとしている。