サビーニョ獲得ならず!トッテナムがモナコFWマグネス・アクリウシュに方向転換か!?

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サビーニョ獲得ならず!トッテナムがモナコFWマグネス・アクリウシュに方向転換か!? Arsenal

マグネス・アクリウシュが再びトッテナム・ホットスパーの補強リストに浮上した背景には、サビーニョ獲得失敗という現実がある。サビーニョはマンチェスター・シティとの契約延長したため、スパーズがこのブラジル人ウィンガーを獲得する可能性はほぼ消滅。その代替案として、ASモナコの23歳フランス代表、マグネス・アクリウシュが再び注目を集めていると、英『TEAMtalk』が報じた。

この夏、トッテナムは攻撃陣の刷新に力を注いだ。シャビ・シモンズやランダル・コロ・ムアニの獲得は、トーマス・フランク監督の戦術的ビジョンを体現する動きだった。

だが、ジェームズ・マディソンの長期離脱、デヤン・クルゼフスキのコンディション不良により、右サイドの創造性は依然として課題として残っている。サビーニョの獲得が頓挫した今、アクリウシュこそがその穴を埋める最適解となるかもしれない。

サビーニョの夢は潰え、アクリウシュが浮上するまでの舞台裏

サビーニョは、昨季ジローナでの活躍を経て、シティに移籍。今季はプレシーズンで好パフォーマンスを見せたものの、ペップ・グアルディオラの構想に完全に組み込まれるには至っていない。トッテナムはこの状況を利用し、1月の獲得を目指していたが、シティ側が契約延長を優先したことで、交渉は事実上終了した。

この流れの中で、スパーズは複数の代替案を検討。その筆頭がマグネス・アクリウシュだった。モナコは彼の放出に前向きで、移籍金は約4750万ポンドとされている。これはサビーニョの7000万ポンドという評価額に比べて現実的であり、財政面でも戦術面でも理にかなった選択となる。

アクリウシュ自身も移籍の可能性を認識していた。9月初旬、フランス紙『L’Equipe』のインタビューで「ストラスブール戦でゴールを決めた後、クラブのエンブレムにキスした。あの瞬間、モナコに残ることを決めた」と語っている。この発言は、夏の移籍が成立しなかったことを示すと同時に、冬の移籍市場での再燃を予感させるものでもある。

アクリウシュのプレースタイルとトッテナムへの適合性

マグネス・アクリウシュは、右ウイングとトップ下の両方でプレー可能な汎用性を持つ。これは、シャビ・シモンズやモハメド・クドゥスといった今夏の補強選手たちと同様の特徴であり、フランク監督の戦術にフィットする重要な要素。

昨季リーグ・アンでは32試合で5ゴール10アシストを記録。特に後半戦では、狭いスペースでのターンや、左足から繰り出されるスルーパスが際立っていた。ストラスブール戦では1ゴール1アシストの活躍を見せ、周囲の雑音を自らのプレーでかき消した。

彼の最大の武器は、左足の精度と創造性だ。モナコでは、カウンター時の起点として機能し、中央でもサイドでも違いを生み出せる。これは、マディソン不在のスパーズにとって極めて貴重な資質であり、攻撃のリズムを再構築する鍵となる。

さらに、アクリウシュは守備面でも献身的だ。ボールロスト後の即時プレス、ライン間でのポジショニング、そしてトランジション時の戻りの速さ──これらはフランク監督が求める“攻守一体型”のアタッカー像に合致する。

トッテナムはまだアクリウシュに対して具体的なオファーを提示していない。しかし、クラブ内部では冬の補強に向けた準備が進んでいる。サビーニョの件で痛い目を見たスパーズは、今度こそ早期交渉に動く可能性が高い。

一方で、アクリウシュには他クラブも関心を示している。マンチェスター・ユナイテッド、バイエル・レバークーゼン、そしてインテルがスカウトを派遣しているとの報道もあり、争奪戦は避けられない。だが、トッテナムにはUEFAヨーロッパリーグ制覇という実績があり、選手にとって魅力的な選択肢となるはずだ。

また、フランク監督の下での成長環境も、アクリウシュにとって大きな魅力となる。若手の育成に定評があるフランクは、彼のポテンシャルを最大限に引き出せる指導者だ。戦術的にも、アクリウシュの柔軟性はスパーズの可変型フォーメーションにおいて重要な役割を果たすだろう。

個人的な見解

マグネス・アクリウシュの獲得は、トッテナムにとって“代替案”ではなく“戦略的補強”であるべきだ。サビーニョのようなスター性に惹かれるのは当然だが、クラブの現状を冷静に見つめれば、必要なのは即戦力かつ戦術的にフィットする選手になり得る。

アクリウシュはその条件を満たす数少ない存在であり、冬の移籍市場での本格的なアプローチを期待したい。

彼の左足が描く軌道は、スパーズの攻撃に新たなリズムと創造性をもたらすだろう。そして何より、若手中心のチーム構成において、彼のような“伸びしろ”のある選手は、未来への投資としても価値が高い。

この移籍が実現すれば、それはトッテナムが“夢”ではなく“構築”を選んだ証となる。フランク体制の第二章は、アクリウシュという名とともに幕を開けるかもしれない。