レナン・ロディが再びヨーロッパの舞台に戻ってくるかもしれない。ブラジル代表歴を持つ左サイドバックはフリーエージェントとして即時契約可能な状態にあり、ウェストハム・ユナイテッドとクリスタル・パレスがその獲得を本格的に検討していると報じられていると、エクレム・コヌル氏が伝えた。
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— Ekrem KONUR (@Ekremkonur) September 30, 2025
Renan Lodi is now a free agent and can be signed immediately.
👀West Ham and Crystal Palace are among the clubs considering a move. pic.twitter.com/80jG9BE9qT
ロディは現在、サウジアラビアのアル・ヒラルに籍を置いていたが、AFCチャンピオンズリーグでの出場制限が課されており、9月にはクラブとの契約解除。これにより、フリーエージェントとして市場に解き放たれた。
プレミアリーグ復帰の可能性と両クラブの思惑
ウェストハムは、グレアム・ポッター前監督の退任後、ヌーノ・エスピリト・サント新監督のもとで再建を急いでいる。開幕からの不振が続く中、即戦力の補強は避けて通れない課題。特に左サイドバックは、守備の安定性と攻撃の厚みを両立できる選手が求められており、ロディの獲得は理にかなっている。
一方、クリスタル・パレスはUEFAカンファレンスリーグの過密日程に備え、選手層の強化を急いでいる。オリヴァー・グラスナー監督は、ローテーションを前提とした戦術構築を進めており、経験豊富なロディはその中核を担える存在だ。
両クラブともにフリーエージェント市場に積極的にアクセスしており、ロディのような実績ある選手はまさに“即戦力”として注目されている。
ロディのプレースタイルと戦術的適合性
ロディの最大の武器は、縦への推進力と精度の高いクロス。アトレティコ・マドリード時代には、ディエゴ・シメオネ監督の堅守速攻スタイルの中で、左サイドからの攻撃起点として機能していた。ノッティンガム・フォレストでもプレミアリーグの高強度に適応し、守備面でも安定したパフォーマンスを見せていた。
ウェストハムでは、ヌーノ監督が好む3バックシステムにおいて、ロディは左ウイングバックとしての起用が予想される。ジャロッド・ボウエンやルーカス・パケタとの連携において、彼のクロスは得点機会を生み出す重要な武器となるだろう。
クリスタル・パレスでは、4バックの左SBとしての起用が濃厚。守備の堅実さと攻撃参加のバランスを求めるグラスナー監督のスタイルにおいて、ロディは理想的なピースとなる。特に、カンファレンスリーグとの並行日程を考慮すれば、彼の経験値はチーム全体の安定感を底上げする要素となる。
ロディは現在フリーであるため、移籍金は不要。これは財政的に余裕のないクラブにとっては大きなメリットだ。ただし、彼の年俸や契約期間、出場保証などの条件面での交渉は慎重に進める必要がある。特にウェストハムは、過去に高額契約で失敗した例もあるため、リスク管理が求められる。
一方、パレスは比較的堅実な補強方針を貫いており、ロディとの契約も短期+オプション付きの形で進める可能性が高い。彼のコンディションや適応力を見極めながら、段階的に契約を延長するスタイルが予想される。
個人的な見解
レナン・ロディの市場復帰は、プレミアリーグにとって静かながらも重要な動きだ。
彼のように、欧州とアジアでの経験を持ち、代表歴もある選手がフリーで獲得可能な状況は、クラブにとってはまさに“掘り出し物”だ。
特にウェストハムのように、戦術転換期にあるチームにとっては、ロディのような柔軟性のある選手は戦術の幅を広げる存在になり得る。
個人的には、ロディがウェストハムに加入することで、彼自身のキャリアが再び欧州の舞台で輝きを取り戻す可能性が高いと見ている。
サウジアラビアでの出場制限という不運を乗り越え、プレミアリーグという高強度の環境で再び自らを証明する姿を見たい。彼の加入が、ウェストハムの左サイドに新たな風を吹き込むことを期待している。
また、クリスタル・パレスにとっても、ロディの獲得はただの補強ではなく、戦術的な進化を促す一手となるだろう。
グラスナー監督の下で、ロディがどのようにフィットするかは未知数だが、彼の経験と技術は、若手選手への刺激にもなるはずだ。
いずれにせよ、ロディの次なる一歩は、プレミアリーグの今季を左右する“静かな爆弾”になるかもしれない。