モドリッチと共演へ?ACミランがマンチェスター・シティMFコバチッチ獲得に動く

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モドリッチと共演へ?ACミランがマンチェスター・シティMFコバチッチ獲得に動く Manchester City

イタリアの名門ACミランがマンチェスター・シティ所属のマテオ・コバチッチ獲得に強い関心を寄せていることがイタリアメディア『Milanlive.it』の報道で明らかになった。31歳となったクロアチア代表MFは、インテルからレアル・マドリード、チェルシーを経て2023年夏にシティへ加入。ペップ・グアルディオラの下で戦術的な柔軟性を発揮してきたが、契約は2027年まで残っているものの、クラブは延長に消極的で、来夏の移籍が現実味を帯びている。

ACミランは今季、ルカ・モドリッチをフリートランスファーで迎え入れた。41歳を目前にしながらも、モドリッチはピッチ内外で大きな存在感を放ち、若手選手への影響力も絶大。そのモドリッチの存在をテコに、同胞コバチッチを呼び寄せる計画が進んでいる。クロアチア代表で長年共にプレーしてきた二人の再会は、ミランの中盤に経験と創造性を同時にもたらす可能性がある。

コバチッチのプレースタイルとミランでの役割

コバチッチの最大の強みは、ボールキャリー能力とプレス回避力にある。相手の中盤を切り裂くドリブルと、狭いスペースでも冷静にパスを繋ぐ技術は、セリエAの戦術的な戦いにおいて極めて有効だ。さらに、守備的MFとしても機能できるため、4-2-3-1や4-3-3といった複数のシステムに柔軟に対応可能である。

ACミランは現在、アドリアン・ラビオやアルドン・ヤシャリ、サムエレ・リッチといったミッドフィルダーを抱えているが、試合のテンポを自在に操れる選手は限られている。

コバチッチが加われば、モドリッチと共に試合のリズムをコントロールし、攻守のバランスを高めることができる。特に、欧州の舞台で求められる「試合を落ち着かせる力」を持つ選手は貴重であり、コバチッチはその役割を担える存在になり得る。

移籍金と給与問題、現実的な交渉の行方

報道によれば、コバチッチの移籍金は約1000万ユーロと見込まれている。31歳という年齢を考慮すれば、経験値と実績を兼ね備えた選手をこの価格で獲得できるのは破格に近い。しかし、問題は給与面だ。シティでの高額年俸をそのまま提示することは不可能であり、ミランは減額交渉を進める必要がある。

新スポーツディレクターのイグリ・ターレは、財政的な健全性を維持しながらも戦力を強化する方針を掲げており、コバチッチ獲得はその試金石となる。選手本人がモドリッチとの共演を望むのであれば、給与面での譲歩も現実的に考えられるだろう。

クロアチア代表で長年中盤を支えてきたモドリッチとコバチッチの関係性は、単なる友情を超えた戦術的な相性を持つ。モドリッチが試合全体を俯瞰しながらリズムを作り、コバチッチが推進力を加える。この二人がセリエAの舞台で再び共演すれば、ミランの中盤は一気に欧州屈指の完成度を誇るユニットとなる可能性がある。

さらに、若手選手にとってもこの二人の存在は大きな財産となる。次世代を担う可能性もある若手の中盤が、世界最高峰の経験を持つ二人から学ぶことで、クラブ全体の底上げにつながるだろう。

個人的な見解

今回のコバチッチ獲得計画は、ACミランが単に経験豊富な選手を集めるのではなく、戦術的な完成度を高めるための極めて合理的な補強だと感じる。

モドリッチという「生きた伝説」と共にクロアチア代表の中盤を再現できるなら、ミランはセリエAだけでなくチャンピオンズリーグでも存在感を示すことができるだろう。

一方で、給与交渉の難しさは避けて通れない。クラブが財政的に無理をしてまで獲得に踏み切るなら、将来的なリスクも伴う。

しかし、コバチッチ自身がキャリアの集大成としてミランを選ぶのであれば、双方にとって理想的な契約となるはずだ。

個人的には、この移籍が実現すれば、ミランの中盤は経験と若さのバランスを兼ね備えた、欧州でも稀有なユニットに進化すると確信している。