マンチェスター・ユナイテッド、バレバから撤退へ?ウォートンとアンダーソンに全力投球か

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マンチェスター・ユナイテッド、バレバから撤退へ?ウォートンとアンダーソンに全力投球か Manchester United

マンチェスター・ユナイテッドの補強戦略は大きな転換点を迎えている。かつて最優先ターゲットとされたカルロス・バレバは、ブライトンでの序盤戦で思うような結果を残せず、さらにクラブが掲げる1億ポンド超の評価額が障壁となり、ユナイテッドは追撃を断念しつつある。

英『Team Talk』の最新報道によれば、ルベン・アモリム監督は中盤の刷新を急務としながらも、バレバではなくアダム・ウォートンとエリオット・アンダーソンというプレミアリーグで既に実績を積み上げつつある若手に狙いを定めた。

バレバは昨夏、ユナイテッドの熱烈な関心を受けて移籍を望んだが、ブライトンは頑なに拒否。今季もフル出場がないまま、評価は揺らぎ始めている。ユナイテッドが求める「即戦力」としての説得力を欠きつつあるのは否めない。クラブの財政状況を考慮すれば、リスクの高い投資を避けるのは当然の判断だ。

ウォートンとアンダーソン、未来を担う二枚看板

では、なぜウォートンとアンダーソンなのか。まずウォートンは、クリスタル・パレスで中盤の支配者として急成長を遂げている。守備範囲の広さとボール奪取能力、そして前線への展開力は、ユナイテッドが長年渇望してきた「中盤の心臓」としての資質を備えている。特にカゼミーロの衰えが顕著になりつつある今、ウォートンの存在は世代交代の象徴となり得る。

一方、アンダーソンはノッティンガム・フォレストで攻撃的MFとして躍動している。推進力のあるドリブル、縦への意識、そしてゴール前での冷静な判断力は、停滞しがちなユナイテッドの攻撃に新たなリズムをもたらすだろう。ブルーノ・フェルナンデスの将来が不透明な中、アンダーソンのようなダイナミズムを持つ選手は戦術的な多様性を広げる存在となる。

ユナイテッドは両選手の移籍金が高騰する前に動く必要があると認識している。クリスタル・パレスやノッティンガム・フォレストは当然ながら主力流出を避けたい構えを見せており、交渉は容易ではない。だが、アモリム体制の中盤再建において、二人の獲得は避けて通れないテーマとなっている。

財政と競争、ユナイテッドが抱える課題

問題は資金力と競争相手だ。ウォートンには既に8500万ユーロという評価額がつけられており、冬の移籍市場での獲得は現実的ではないと見られている。クラブは来夏のワールドカップ後にさらに価格が跳ね上がるリスクを懸念しており、早期決断が求められる。

また、マンチェスター・シティをはじめとするライバルクラブも同様にウォートンとアンダーソンに関心を寄せている。ユナイテッドが本気で二人を確保するには、資金面だけでなく、クラブとしての将来像を明確に示す必要がある。アモリムの戦術哲学と若手育成方針を前面に押し出し、選手本人に「ここで成長できる」という確信を与えることが不可欠。

個人的な見解

私は今回のユナイテッドの方向転換を、極めて現実的かつ前向きな判断だと捉えている。

バレバの才能は疑いようがないが、現状のパフォーマンスと価格を考えれば、クラブが抱えるリスクは大きすぎる。

むしろプレミアリーグで既に適応済みのウォートンやアンダーソンに投資する方が、即効性と将来性の両面で合理的だ。

ただし、ユナイテッドが直面する最大の課題は「決断の遅さ」だ。過去数年、補強の優先順位を誤り続けた結果、中盤の問題は先送りされてきた。

今度こそ、クラブの未来を左右する中盤の補強に全力を注ぐべきだ。アモリムが掲げるダイナミックなフットボールを実現するためには、ウォートンとアンダーソンのような若き才能が不可欠である。

彼らを獲得できるかどうかが、ユナイテッドが再び頂点を目指せるかどうかの分水嶺になると強く感じている。