クリスタル・パレス、マルク・グエヒ退団へ備えナタン・アケ獲得に本腰か!?

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クリスタル・パレス、マルク・グエヒ退団へ備えナタン・アケ獲得に本腰か!? Crystal Palace

クリスタル・パレスは来夏に向けて大きな決断を迫られている。キャプテンのマルク・グエヒが契約満了を迎え、リヴァプールやバイエルン・ミュンヘン、レアル・マドリードといった欧州の強豪から熱烈な関心を受けており、退団は既定路線となっている。

英『TEAMtalk』の報道によれば、グラスナー監督率いるクラブはその空白を埋める存在として注目を寄せているのが、マンチェスター・シティ所属のオランダ代表DFナタン・アケのようだ。

アケは2020年にボーンマスからシティへ加入し、公式戦153試合に出場、10ものタイトルを獲得してきた。2022-23シーズンにはトレブル達成の一員として41試合に出場し、守備のローテーションを支えた。

しかし近年は負傷の影響もあり、昨季はわずか20試合の出場にとどまり、今季もプレミアリーグでは1試合しか先発していない。ペップ・グアルディオラの下で重要なバックアップ要員ではあるものの、ヨシュコ・グヴァルディオルやルベン・ディアスといった主力の陰に隠れ、定位置を確保できていない。

クリスタル・パレスにとって、経験豊富でプレミアリーグに精通するアケは理想的な補強候補だ。オリヴァー・グラスナー監督は、欧州カップ戦を戦うチームにおいて守備の安定感を最優先に掲げており、グエヒの退団後に即戦力となる人材を求めている。

アケは左利きのセンターバックとして、4バックでも3バックでも機能できる柔軟性を持ち、さらにサイドバックとしての経験もある。戦術的な多様性を重視するグラスナーにとって、これ以上ない人材といえる。

グエヒ退団とアケ加入がもたらす戦術的・精神的効果

グエヒは25歳にしてキャプテンを務め、対人守備の強さと冷静なビルドアップでチームを支えてきた。彼の退団は戦術面だけでなく、更衣室の雰囲気にも大きな影響を及ぼす。しかし、アケはシティで数々の大舞台を経験し、トレブルを含む優勝争いの中心に身を置いてきた。そうした経験は、若手主体のパレスにとって大きな財産となる。

さらに、アケは守備面だけでなく、リーダーシップの面でも期待されている。シティではキャプテンマークを巻いた経験もあり、試合終盤の緊張感ある局面でチームを落ち着かせる力を持つ。グエヒの後継者として、精神的支柱としての役割も担える点が、パレスが彼を強く求める理由だ。

また、アケ自身にとっても移籍は魅力的。30歳を迎えた今、キャリアの残り時間を考えれば、ベンチに座り続けるよりも、主力としてピッチに立ち続けることが重要になる。パレスは欧州の舞台に挑戦しており、プレミアリーグでも上位を狙えるポテンシャルを秘めている。

個人的な見解

ナタン・アケのクリスタル・パレス移籍は、数字や戦術以上に「キャリアの物語」として強い説得力を持っている。

シティで数々のトロフィーを掲げながらも、常に主役ではなく脇役に甘んじてきた彼が、キャリアの最盛期に自らの存在価値を証明する舞台を求めるのは自然な流れ。

グエヒという象徴的な存在を失うパレスにとっても、経験と実績を兼ね備えたアケは理想的な後継者であり、クラブの野心を示す補強になる。

もちろん、リスクもある。アケは過去に度重なる負傷で離脱を繰り返しており、30歳を迎えた今、そのリスクは無視できない。

しかし、もし彼がフィットネスを維持できれば、パレスの守備陣は一気にプレミアリーグ屈指の安定感を手にするだろう。個人的には、この移籍は「双方にとっての再出発」として非常に意義深いと考えている。

パレスが欧州の舞台で継続的に存在感を示すためには、経験豊富なリーダーが不可欠。アケがその役割を担う姿は、想像するだけで胸が高鳴る。今後数カ月の交渉の行方は、クラブの未来を大きく左右することになるだろう。