コビー・メイヌー争奪戦が再燃!?ナポリの執念とユナイテッドの葛藤

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「逸材を手放すのか?」コビー・メイヌー売却検討のユナイテッド、トッテナムが6000万ポンドで虎視眈々 Manchester United

マンチェスター・ユナイテッドの中盤に眠る原石、コビー・メイヌー。その才能に再び熱視線を送っているのが、セリエAの強豪ナポリだ。イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は、ナポリが1月の移籍市場でメイヌー獲得に向けた新たな動きを準備していると報じている。

この夏にも獲得を試みたナポリは、当時レンタル移籍を提案したが、ユナイテッドのルベン・アモリム監督がチームの厚みを優先し、放出を拒否。だが、状況は変わりつつある。

メイヌーは今季、プレミアリーグで7試合に出場しているものの、いずれも途中出場でプレイタイムはわずか138分。昨季終盤に見せた輝きから一転、序列は低下している。

本人は来夏のワールドカップ出場を目指しており、代表入りには継続的なプレイが不可欠。そんな中、ナポリからのレンタルオファーは、彼にとってキャリアを再点火させる絶好の機会となる。

ナポリの執念、メイヌー獲得に再び動く理由

ナポリは現在、中盤の再構築を急いでいる。スタニスラフ・ロボトカやアンドレ=フランク・ザンボ・アンギサらが主力として君臨するが、試合のテンポを変えられる若手の台頭が求められている。メイヌーのボール奪取能力、前方への推進力、そして守備と攻撃のバランス感覚は、アントニオ・コンテ体制下での中盤にフィットする可能性が高い。

ナポリは再びレンタル形式での獲得を目指しており、パフォーマンスに応じた条件付き契約や、買い取りオプションなしの短期ローンが検討されている。これは、ユナイテッド側の「完全移籍は認めない」というスタンスに配慮したものだ。

さらに、ナポリはすでにラスムス・ホイルンドの買取オプション行使を前倒しする動きも見せており、ユナイテッドとの交渉ルートは開かれている。この流れを活かし、メイヌー獲得にも本腰を入れる可能性が高い。

ユナイテッドの葛藤、放出か、残留か

一方、ユナイテッド側はメイヌーを手放すことに慎重。2025年12月から開催されるアフリカ・ネイションズカップ(AFCON)により、ブライアン・エンベウモ、アマド・ディアロ、ヌサイル・マズラウィらが離脱する見込みで、メイヌーの今冬移籍を阻止する可能性が高いとされている。

ただし、AFCONは1月18日までの開催であり、移籍市場は2月初旬まで開いている。つまり、AFCON終了後に状況が変われば、メイヌーの放出に対する姿勢が軟化する可能性もある。実際、メイヌー自身は数か月前から自身の将来に懸念を抱いており、出場機会を求めて移籍を希望していると報じられている。

さらに、クラブとの契約交渉も停滞しており、選手側のフラストレーションは高まっている。ユナイテッドが彼を将来的な中盤の軸と見ているのは確かだが、現状のままではその才能を活かしきれない。クラブが彼の成長を本気で望むのであれば、短期的なレンタルでの武者修行を容認するという選択肢も、決して否定できない。

ユナイテッドがメイヌーに対して提示する条件は厳格。明確な起用計画、相応のレンタル料、そして買い取りオプションなし。これらを満たさなければ交渉のテーブルにすら着かない。ナポリがこのハードルを越えられるかが、今後の焦点となる。

個人的な見解

メイヌーの去就は、若手の移籍話にとどまらない。これは、クラブの哲学と選手の夢が交錯する、極めて繊細なバランスの上に成り立つ物語と言える。

ユナイテッドは、彼を未来の中盤の柱と見ているが、現実にはその未来が今まさに揺らいでいる。出場機会を得られないままでは、才能は磨耗し、代表への道も閉ざされかねない。

ナポリのアプローチは、メイヌーにとってキャリアを再点火させるチャンスであり、同時にユナイテッドにとっても選手の価値を高める好機となる。

セリエAという異なる戦術文化の中で、彼がどのように成長するかは、イングランド代表にとっても重要な意味を持つ。ユナイテッドが彼を手放すか否か。

その決断は、クラブの未来だけでなく、メイヌー自身の夢をも左右する。この冬、オールド・トラッフォードの扉が開くかどうかに、世界中のサッカーファンが注目している。