ルベン・アモリム体制のユナイテッド、左サイド補強の最有力候補アントニー・ロビンソン

スポンサーリンク
ルベン・アモリム体制のユナイテッド、左サイド補強の最有力候補アントニー・ロビンソン Fulham

フラムの左サイドバック、アントニー・ロビンソンを巡る移籍話はますます現実味を帯びている。英『TeamTalk』によれば、ルベン・アモリム監督は既に複数の若手DFを獲得しているにもかかわらず、依然として左ウイングバックの補強を模索しているという。

ユナイテッドはこの夏に5人の新戦力を迎え入れ、そのうち3人は20歳以下のDFだった。だが、ルーク・ショーの負傷癖やパトリック・ドルグの不安定さを考えれば、即戦力の必要性は依然として高い。

ロビンソンは2020年にウィガンからフラムへ加入して以来、プレミアリーグで160試合以上に出場し、昇格と残留を支えた功労者。特に2024-25シーズン序盤は全試合に先発し、2アシストを記録。攻守両面での安定感は、フラムにとって欠かせない存在となっている。

彼の最大の武器は、縦への推進力と1対1の守備対応力。アモリムが採用する3バックシステムにおいて、ロビンソンの上下動は戦術の生命線となり得る。

年齢と契約が突きつける現実

ロビンソンは来夏で29歳を迎える。契約は2028年まで残っており、フラムが簡単に手放すとは考えにくい。ユナイテッドは既に獲得に向けた動きを加速させており、移籍金は3000万ポンド以上が必要と見込まれている。

フラムは主力を失うリスクを避けたい一方で、選手本人は新たな挑戦に前向きだとされる。この微妙なバランスが、移籍市場での駆け引きを一層複雑にしている。

ユナイテッドにとって最大の課題は、短期的な補強と長期的なビジョンの両立だ。アモリムは若手を積極的に起用し、未来を見据えたチーム作りを進めている。しかし、左サイドの穴を埋める即戦力が不可欠となっている。

ロビンソンはそのギャップを埋める存在として理想的だが、年齢的に長期的な解決策にはなりにくい。クラブが彼を「橋渡し的補強」として位置づけるのか、それとも主力として数年を託すのか、その判断が注目される。

個人的な見解

アントニー・ロビンソンの獲得は、ユナイテッドにとって極めて現実的な補強だと感じる。

彼のスピードと守備範囲は、アモリムの戦術に即座にフィットするだろう。特に、ショーの離脱が続く現状では、ロビンソンのような即戦力を加えることでチーム全体の安定感が増すはずだ。リヴァプールとの競争に勝ち抜くことができれば、ユナイテッドは短期的に大きな成果を得られるだろう。

ただし、長期的な視点で見れば、ユナイテッドが本当に必要としているのは未来を担う左サイドの軸足だ。ロビンソンはその役割を果たすには年齢的に限界がある。

したがって、彼を獲得するならば、若手の成長を待つ間の「時間稼ぎ」としての意味合いを明確に位置づけるべきだ。ユナイテッドが未来を築くためにどのような補強戦略を描くのか、ロビンソンの移籍話はその方向性を映し出す鏡になると考えている。

私自身は、ロビンソンがオールド・トラッフォードに立つ姿を見てみたいと思う。だが、それはクラブが「今」を救うための選択であり、「未来」を築くための答えではない。その二つをどう両立させるのか、ユナイテッドの決断に注目していきたい。