ジョージアの快足ウインガー、イウリ・タバタゼを巡るフラムとブライトンの争奪戦

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ジョージアの快足ウインガー、イウリ・タバタゼを巡るフラムとブライトンの争奪戦 Brighton & Hove Albion

スペイン2部カディスで躍動するジョージア代表ウインガー、イウリ・タバタゼの名前がプレミアリーグの移籍市場を賑わせている。2025年8月に母国クラブのイベリア1999からカディスへ完全移籍し、契約は2028年まで残っている。加入からわずか数か月で、すでに公式戦14試合に出場し4ゴールを記録。ラ・リーガ2部での存在感は際立ち、攻撃の推進力としてクラブの期待を背負っている。

この活躍を受け、フラムとブライトンが1月の移籍市場で獲得を狙っているとスペイン紙『Fichajes』が報じている。フラムは現在プレミアリーグで残留争いに巻き込まれており、攻撃の厚みを増すことが急務となっている。マルコ・シウバ監督はサイドアタッカーの補強を強く望んでおり、タバタゼのスピードと突破力はチームの停滞感を打破する切り札になり得る。

一方、ブライトンは「無名の才能を磨き上げる」クラブ哲学を貫いており、タバタゼのような選手を育て上げる環境を整えてきた。

カイセドや三笘薫の成功例が示すように、彼らは未知の原石をプレミアの舞台で輝かせる術を熟知している。ファビアン・ヒュルツェラー監督の下で、タバタゼはポゼッションとカウンターの両局面で武器となる可能性が高い。

タバタゼのプレースタイルとプレミア適性

タバタゼの魅力は、直線的な推進力と両足を使い分ける柔軟性にある。右サイドからのカットイン、左サイドでの縦突破、さらには中央でのセカンドストライカー的な動きまでこなせる万能性を備えている。カディスでは主に右ウイングとして起用されているが、プレミアでは戦術的柔軟性が重宝されるため、複数ポジションをこなせる点は大きな武器だ。

また、183cmの体格を活かしたフィジカルの強さも見逃せない。ラ・リーガ2部のディフェンダーを相手にしても当たり負けせず、ゴール前での冷静なフィニッシュも光る。プレミアリーグの激しいコンタクトに適応できるかどうかは未知数だが、少なくとも基礎的な身体能力とバランス感覚は十分に備えている。

市場価値と移籍の現実性

タバタゼの市場価値は2025年5月時点で45万ユーロとされている。しかし、プレミアリーグのクラブが関心を示すことで、その評価額は一気に跳ね上がる可能性がある。カディスにとっては財政的な魅力が大きく、選手本人にとってもキャリアを飛躍させる絶好の機会となる。

フラムは残留争いを勝ち抜くために即戦力を求めており、タバタゼを「投資対象」としてだけでなく、チームの攻撃を変える存在として見ている。

一方、ブライトンは長期的な成長を見据え、数年後に大きな利益を生む可能性を考慮している。両クラブのアプローチは異なるが、どちらもタバタゼの才能を高く評価している点は共通している。

個人的な見解

タバタゼの移籍を巡る争奪戦は、プレミアリーグのクラブがいかに「即戦力」と「将来性」のバランスを重視しているかを示す好例だ。

フラムにとっては残留を左右する切り札であり、ブライトンにとってはクラブ哲学を体現する新たな成功例となり得る。

私自身の見立てでは、タバタゼがどちらを選ぶかは「短期的な出場機会」と「長期的な成長環境」のどちらを優先するかにかかっている。

即座に主力を狙うならフラム、段階的に成長を重ねるならブライトンが適しているだろう。いずれにせよ、ジョージアから飛び出したこの才能がプレミアの舞台でどのような物語を紡ぐのか、今後の展開から目が離せない。