クリスタル・パレスがフランス・メス所属のセネガル代表ウインガー、シェイク・サバリに強い関心を示している。トルコ出身のサッカージャーナリストのエクレム・コヌル氏によれば、サバリを巡ってはミドルズブラやサウサンプトンといったチャンピオンシップ勢も動きを見せているが、プレミアリーグで安定した地位を築くパレスが本命候補の一つとして浮上している。
オリヴァー・グラスナー監督の下で再建を進めるパレスは、近年攻撃陣の主力を相次いで失い、得点力不足が顕著になっている。特に左サイドの突破力と決定力を兼ね備えた選手は不足しており、サバリの獲得はその穴を埋めるだけでなく、チーム全体の攻撃バランスを整える意味を持つ。
サバリは2024/25シーズンにリーグ戦33試合で15ゴール3アシストを記録し、メスの攻撃を牽引した。今季はここまで数字こそ控えめだが、縦への推進力とカットインからのシュートは依然として脅威であり、プレミアの強度にも適応できると見られている。
サバリがもたらす可能性と移籍市場の構図
クリスタル・パレスがサバリに注目する理由は明確だ。彼は本職の左ウイングとして相手守備を切り裂くだけでなく、必要に応じてストライカーとして中央に入る柔軟性を持つ。グラスナー監督が好む流動的な攻撃システムにおいて、サバリの多様性は大きな武器となる。
ただし、獲得競争は熾烈だ。ミドルズブラは昇格争いの中で攻撃の厚みを増すためにサバリをリストアップしており、サウサンプトンは残留を懸けて具体的な契約条件を提示していると報じられている。さらに、ブライトンやブレントフォードといったプレミア勢も関心を示しており、移籍市場での競争は一層激化している。
それでも、プレミアリーグという舞台、そしてグラスナー監督の下での明確な役割を提示できる点で、クリスタル・パレスは他クラブに対して優位に立つ可能性がある。サバリにとっても、キャリアのピークを迎える26歳という年齢でプレミア挑戦を果たすことは、選手としての価値をさらに引き上げる大きなチャンスとなる。
個人的な見解
シェイク・サバリの移籍を巡る動きは、クリスタル・パレスにとって補強を超えた、クラブの今後を決定づける重要な判断になると感じている。グラスナー監督は守備組織の構築に定評があるが、攻撃面では決定力不足が課題だ。推進力と柔軟性を兼ね備えたサバリは、その課題を解決する鍵となり得る。
サバリがパレスに加入すれば、セルハースト・パークの雰囲気とプレミアの強度が彼のプレーをさらに引き上げるだろう。
フィニッシュ精度や安定感といった課題は残るが、グラスナーの戦術的指導とプレミアの環境が、彼をより完成度の高いアタッカーへと成長させる可能性は十分にある。
この冬に獲得が実現すれば、パレスの攻撃陣は大きく様変わりし、残りシーズンの展開を大きく変えることになるはずだ。
