ヨーロッパの移籍市場を揺るがす最大の話題は、レアル・マドリードによるデクラン・ライス獲得計画だ。スペイン紙『Fichajes』の報道によれば、レアルはアーセナルの中盤の要であるライスに対し、1億5000万ユーロ規模のオファーを準備している。
さらに一部報道では、パリ・サンジェルマンのブラッドリー・バルコラとの総額2億5000万ユーロに及ぶダブルスウィープの一環としてライスをターゲットにしているとも伝えられている。
ライスは2023年夏にウェストハムからアーセナルへ加入し、瞬く間にチームの象徴的存在となった。守備的な安定感、ボール奪取能力、そして攻撃の起点としての冷静な判断力を兼ね備え、アルテタの戦術を支える中盤の心臓として機能している。
今季もプレミアリーグで圧倒的な存在感を放ち、すでに2ゴール5アシストを記録し、攻守両面でチームを牽引している。アーセナルが首位を走る背景には、ライスの安定したパフォーマンスがあることは疑いようがない。
アーセナルの未来とレアルの野望
アーセナルはライスをクラブの未来像に組み込んでいる。ウィリアム・サリバやガブリエル・マガリャンイスといった守備陣とともに、ライスは「勝てるチーム」を象徴する存在。
アーセナルはすでにサリバの契約延長でレアルの攻勢を退けており、ライスに対しても強硬な姿勢を貫く構えだ。クラブは彼を手放す意思がなく、移籍を成立させるにはクラブレコードを更新する巨額のオファーが必要となる。
一方、レアル・マドリードは中盤の刷新を急務としている。一時代を築いたルカ・モドリッチが退団し、次世代の軸を模索する中で、ライスのフィジカルと戦術理解力はまさに理想的な補強となる。
彼はボール奪取能力に優れ、セットプレーでも得点源となり得る。昨季の対戦でレアルがその破壊力を痛感したことも、今回の強い関心につながっている。
さらに、レアルはシャビ・アロンソ新監督の下で「流動的な中盤」を構築しようとしている。ライスの持つ冷静な判断力とフィジカルの強さは、その戦術に完璧にフィットすると見られている。クラブはすでにヴィニシウスやロドリゴの去就問題を抱えており、ライス獲得は次世代の中盤支配を確立するための最重要課題となっている。
個人的な見解
デクラン・ライスの移籍話は、アーセナルとレアル・マドリードの未来を左右しそうだ。アーセナルは彼を失えばプロジェクト全体が揺らぐ危険性がある。逆にレアルが獲得に成功すれば、モドリッチの後継者として新たな黄金期を築く可能性が高い。
ただし現実的に考えれば、ライスが今すぐアーセナルを離れる可能性は低い。彼はクラブで充実した時間を過ごしており、プレミアリーグ制覇という夢に手を伸ばしている最中。
レアルの魅力は確かに強烈だが、選手自身が「今こそ残るべき」と感じている限り、この移籍は成立しないだろう。
むしろ、この噂はアーセナルの選手たちに「自分たちは世界最高のクラブから狙われる存在だ」という誇りを与え、さらなる結束を生むのではないかと考えている。
私の見立てでは、この移籍話は今後も続くだろうが、少なくとも2026年夏まではライスがアーセナルのユニフォームを着続ける可能性が高い。
だが、レアル・マドリードが本気で動くなら、来夏の移籍市場は再び世界を揺るがす舞台となるだろう。
