マンチェスター・ユナイテッドの未来を形作る中盤の青写真に、新たな名前が浮上している。ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズのブラジル人MFジョアン・ゴメスだ。
エネルギー、闘争心、そして冷静なボール扱いを兼ね備えたこの24歳は、プレミアリーグでの経験を武器に、カゼミーロの後継者として注目を浴びている。
英『Daily Mail』の報道によれば、ルベン・アモリム監督が描く2026年の中盤再編計画において、ゴメスは現実的かつ魅力的なターゲットとして浮上している。
ジョアン・ゴメスはフラメンゴからウルヴズに加入した2023年以降、プレミアリーグで着実に評価を高めてきた。彼の特徴は、ボール奪取の鋭さとフィジカルの強さに加え、攻守の切り替えをスムーズに行える冷静さだ。
中盤の底で相手の攻撃を潰すだけでなく、前線への縦パスで攻撃の起点を作る能力も持ち合わせている。これは、年齢を重ねたカゼミーロが担ってきた役割を自然に引き継げる資質だと言える。
ユナイテッドは近年、攻撃陣の補強には積極的だったが、中盤の守備的な安定感には課題を残していた。特に2025-26シーズン序盤、カゼミーロの負担が目立ち、ブルーノ・フェルナンデスが深い位置でプレーする場面も増えている。ゴメスの加入は、守備的安定と攻撃の推進力を同時に補う可能性を秘めている。
移籍の現実性とウルヴズの立場
ウルヴズはゴメスと2028年まで契約を結んでおり、クラブとしては売却の必要性がない。むしろ彼の市場価値は近年急上昇しており、移籍金は高額になることが予想される。ユナイテッドはプレミアリーグで既に適応済みの選手を優先的にリストアップしており、ゴメスはその条件に合致する。
さらに、ゴメス自身がカゼミーロを「憧れの存在」と語っていることも報じられており、ユナイテッド移籍が実現すれば、師弟関係のような継承構造が生まれる可能性がある。これはクラブにとってもファンにとっても、象徴的な意味を持つ補強となるだろう。
個人的な見解
ジョアン・ゴメスの獲得は、マンチェスター・ユナイテッドにとってただの戦力補強以上の意味を持つことになる。
カゼミーロという経験豊富な守備的MFの後継者を見つけることは、クラブの未来を左右する重要な課題だ。ゴメスはその答えになり得る選手であり、プレミアリーグで既に適応している点は大きなアドバンテージ。
ただし、ウルヴズが簡単に手放すとは考えにくい。契約期間の長さと市場価値の高騰を考えれば、ユナイテッドが本気で動くならば、相応の投資が必要になる。
だが、クラブが本当に中盤の刷新を目指すのであれば、ゴメスのような選手に資金を投じることは理にかなっている。彼の闘志と冷静さは、オールド・トラッフォードの未来を支える柱となる可能性を秘めている。