ラ・リーガの中堅クラブ、エルチェに突如として現れた20歳のスペイン人ミッドフィールダー、ロドリゴ・メンドーサ。その名前は今やヨーロッパの移籍市場を賑わせている。
イタリアメディア『Tuttosport』によれば、マンチェスター・シティとレアル・マドリードが彼に強い関心を示しており、さらにユベントスも獲得レースに参戦しているという。契約は2028年まで残っており、2000万ユーロの契約解除条項が設定されているが、交渉次第では柔軟に対応可能とされている。
メンドーサは今季ラ・リーガで9試合に出場し、1ゴールを記録。中盤でのボール保持力、前線への鋭いパス、そして守備への献身性。これらが組み合わさり、エルチェの攻守を支える存在となっている。現在の市場価値は900万ユーロだが、ビッグクラブの関心が集まる今、その評価は急速に上昇している。
マンチェスター・シティ、レアル・マドリード、ユベントスが描く未来像
マンチェスター・シティがメンドーサに視線を送るのは当然だろう。ペップ・グアルディオラの戦術において、中盤の柔軟性と展開力は不可欠。
ロドリゴ・メンドーサは、ロドリやケヴィン・デ・ブライネの後継として、あるいは新たな役割を担う可能性を秘めている。彼のパスレンジと守備意識は、シティのポゼッションサッカーに完璧にフィットする。
一方、レアル・マドリードは若手育成と世代交代を進める中で、メンドーサの獲得を検討している。ジュード・ベリンガムやエドゥアルド・カマヴィンガといった新世代の中盤に、さらにスペイン人の才能を加えることで、クラブのアイデンティティを強化する狙いがある。
そしてユベントス。イタリアの名門は再建期にあり、若手中心のチーム作りを進めている。メンドーサのような多才なミッドフィールダーは、セリエAの戦術的な環境で大きな成長を遂げる可能性が高い。ユベントスが彼をターゲットにするのは、単なる補強ではなく、クラブの未来を託す投資に近い。
メンドーサの契約解除条項は2000万ユーロ。しかし、現在の市場価値は900万ユーロとされている。このギャップは、クラブにとっては交渉の余地を残す一方で、ビッグクラブにとっては「今動くべきか、それとも成長を待つべきか」という判断を迫る要素となる。
彼が今季さらに成長を遂げれば、価値は一気に跳ね上がるだろう。エルチェとしても、クラブの財政を支えるために適切なタイミングで売却を検討する可能性がある。
個人的な見解
ロドリゴ・メンドーサの移籍話は、単なる若手選手のステップアップではなく、ヨーロッパのビッグクラブが未来の中盤をどう描くかを映し出す鏡のように感じる。
マンチェスター・シティの戦術的完成度、レアル・マドリードの世代交代、ユベントスの再建。どのクラブも彼を必要としている理由が明確であり、だからこそこの争奪戦は熱を帯びている。
個人的には、メンドーサがどのクラブを選ぶかによってキャリアの方向性が大きく変わると考えている。
シティに行けば戦術的な洗練を極め、レアルならスペイン人としての誇りを背負い、ユベントスなら成長の場を得る。
いずれにせよ、彼の選択はヨーロッパサッカーの未来に小さくない影響を与えるだろう。今後数か月の動向から目が離せない。
