減俸覚悟のイヴァン・トニー争奪戦、トッテナムが先行もエヴァートンが猛追

スポンサーリンク
マンチェスター・ユナイテッド、イヴァン・トニー獲得に本腰?アル・アハリからの電撃復帰なるか Everton

イングランド代表入りを目指す男が、再びプレミアリーグの舞台を求めている。29歳FWイヴァン・トニー。アル・アハリで驚異的な得点力を誇り、サウジアラビアの熱狂を背負うストライカーは、今冬の移籍市場で最も注目を浴びる存在となった。

英『TEAMtalk』の報道によると、トッテナム・ホットスパーとエヴァートンが彼の獲得に動いており、移籍戦線は一気に熱を帯びている。

トッテナムが描く攻撃再建の核心

ハリー・ケインを失った後、トッテナムは前線の軸を見つけられずに苦しんできた。ドミニク・ソランケは加入初年度に精彩を欠き、今季は負傷で戦列を離脱。

リシャルリソン、マティス・テル、ランドル・コロ・ムアニが代役を務めたが、いずれも安定感を欠いた。トーマス・フランク監督は決定力あるストライカーが不可欠と考え、かつてブレントフォードで共に戦ったトニーを最有力ターゲットに据えている。

トニーの強みはゴール前での冷静さだけではない。ポストプレーで味方を生かし、前線で攻撃の起点となる能力を備えている。ブレントフォード時代にはプレミアリーグで83試合36得点を記録し、PK成功率は驚異の100%。勝負どころで決め切る力は、トッテナムが上位進出を狙う上で欠かせない要素だ。

エヴァートンが抱える切実な得点力不足

エヴァートンもまた、前線の不安定さに悩まされている。ベトはフィジカルを活かしたプレーで存在感を示すものの、ゴール前での精度に欠ける。

今季加入のティエルノ・バリーも決定力不足に苦しみ、チーム全体の得点力はリーグ下位水準に沈んでいる。クラブはトニー獲得に真剣な関心を寄せており、本人が最大50%の減俸を受け入れる覚悟を示していることから、財政的にも現実的なターゲットとなっている。

しかし、アル・アハリのディレクターは「冬の移籍での放出はない」と強調しており、交渉は容易ではない。それでもエヴァートンは諦めていない。デイヴィッド・モイーズ監督は前線に安定した得点源を求めており、トニーの加入が実現すれば攻撃力は劇的に変わるだろう。

アル・アハリは資金面で選手を売る必要がなく、トニーはクラブの象徴的存在となっている。彼を手放すことは戦力的にもブランド的にも大きな損失。だが本人の意思は揺るぎない。

2026年ワールドカップを見据え、プレミア復帰は代表入りへの必須条件と考えている。トッテナムやエヴァートンにとって、この強い意志こそが交渉を前進させる最大の武器となる。

個人的見解

トニーの移籍は、プレミアリーグ全体の勢力図を変える可能性を秘めている。

トッテナムが獲得すれば、ケイン喪失後の空白を埋めるだけでなく、攻撃の多様性を取り戻すだろう。リシャルリソンやソランケが不安定な中で、トニーの安定感と勝負強さはチームを上位争いへと押し上げる力を持つ。

一方で、エヴァートンが獲得に成功すれば、残留争いから一気に中位以上へ浮上する可能性がある。得点力不足に苦しむチームにとって、トニーの存在はまさに救世主となり得る。

彼の選択はクラブの命運を左右するだけでなく、イングランド代表の未来にも直結する。

個人的には、彼がプレミア復帰を果たすのは時間の問題だと感じている。問題はどのユニフォームを纏うか、その一点に尽きる。