2025/26シーズンも佳境に差し掛かる中、リヴァプールが新たな補強ターゲットとして浮上させているのは、レアル・マドリードの18歳センターバック、ジョアン・マルティネス。
スペイン紙『Marca』の報道によれば、クラブはすでにスカウトを派遣し、今季カスティージャで主力としてプレーする彼の姿をチェックしている。アルバロ・アルベロア監督の下で成長を続けるマルティネスは、プリメーラ・フェデラシオンでレギュラーに定着し、冷静なビルドアップと空中戦の強さで評価を高めている。
契約解除金は驚異の1億3200万ポンド。現実的にその額を支払うクラブは存在しないが、リヴァプールは交渉によってより現実的な条件を引き出そうとしている。クラブは夏の移籍市場でクリスタル・パレスのマルク・グエヒ獲得に失敗しており、センターバック補強は喫緊の課題となっている。
フィルジル・ファン・ダイク、ジョー・ゴメス、イブラヒマ・コナテの3人が主力だが、コナテのパフォーマンスには不安が残り、契約問題にも直面しているため、長期的な安定を見据えた新戦力の確保が急務となっている。
守備再構築の青写真とマルティネスの未来
リヴァプールがマルティネスに注目する理由は分かりやすい。クラブはアルネ・スロット監督の下で攻守のバランスを再構築しており、特に守備陣の世代交代を進めている。
ファン・ダイクは依然として世界最高峰の存在だが、年齢的には後継者を見据える時期に差し掛かっている。ジョアン・マルティネスの獲得は、未来の守備ラインを築く上で理想的な一手となり得る。
彼のプレースタイルは、スペインらしい足元の技術と冷静な判断力に加え、対人守備での粘り強さが際立つ。身長190センチ近い体格を活かした空中戦の強さは、プレミアリーグの激しいフィジカルバトルでも通用する可能性が高い。
さらに、カスティージャでの試合ではリーダーシップを発揮し、守備ラインを統率する姿も見られる。リヴァプールが彼を獲得すれば、ファン・ダイクの後継者としてアンフィールドを守る姿を想像するのは難しくない。
一方で、レアル・マドリードが簡単に手放すとは考えにくい。クラブは彼を「宝石」と位置づけており、放出は驚きと受け止められている。契約解除金の高さはその意思の表れであり、交渉の余地は限られている。
個人的な見解
ジョアン・マルティネスの名前がリヴァプールの補強リストに浮上したことは、クラブの未来志向を鮮明に示している。
即戦力ではなく、数年後にトップレベルで花開く可能性を持つ選手に投資する姿勢は、アルネ・スロット体制の哲学ともマッチする。
ジョヴァンニ・レオーニに続き、若手守備陣を積極的に確保する動きは、クラブが長期的な安定を見据えている証拠と言える。
ただし、この移籍は容易ではない。レアル・マドリードは自らの未来を担う選手を手放す理由がなく、契約解除金の額も交渉を難しくしている。
リヴァプールが成功するためには、選手本人が新たな挑戦を望むかどうかが最大の鍵になる。もし実現すれば、ファン・ダイクの後継者としてアンフィールドを守る姿を想像するだけで胸が高鳴る。
リヴァプールが未来の守備を築くために、どこまで本気で動くのか。その答えは、近い将来の移籍市場で明らかになるはずだ。
