「銀河系」からの脱出か、新たな伝説の幕開けか?ロドリゴ獲得に、トッテナムが8000万ユーロを準備か

スポンサーリンク
アーセナル、レアル・マドリードのロドリゴに注目!?マルティネッリ放出で資金捻出か Tottenham Hotspur

激動のシーズンを送るトッテナム・ホットスパーに、一筋の強烈な光が差し込もうとしている。アンジェ・ポステコグルーが去り、ブレントフォードで確固たる実績を築いたトーマス・フランクがその手綱を引き継いだ今、クラブは明確な変革期にある。

新体制発足直後のこのタイミングで飛び込んできた英『TEAMtalk』の報道は、沈滞ムードが漂うノースロンドンを一気に沸騰させた。「ロドリゴはプレミアリーグ挑戦に前向きであり、スパーズがその動向を追っている」。

レアル・マドリードで数多のタイトルを勝ち取ってきた背番号 “11” が、新監督へのこれ以上ない就任祝いとなるかもしれない。規律とハードワーク、そして鋭いトランジションを信条とするフランク監督にとって、ロドリゴのような「戦術的知性と個の打開力」を兼ね備えたアタッカーは、喉から手が出るほど欲しいピースだ。

チェルシーやマンチェスター・ユナイテッドといったライバルも虎視眈々と機会を窺う中、スパーズフロントは新指揮官をバックアップするため、巨額投資へ踏み切る覚悟を問われている。

トーマス・フランクが植え付ける「計算された狂気」とロドリゴの戦術的親和性

ポステコグルーが掲げたロマンあふれる攻撃偏重スタイルから一転、トーマス・フランクが持ち込んだのは、より現実的で、しかし極めて強度の高い計算されたフットボール。彼が求めるのは、組織的なプレッシングから瞬時にゴールへ直結させる縦への速さである。

この戦術において、ロドリゴ・ゴエスは世界で最も適したアタッカーの一人だと断言できる。マドリーで培われた守備への献身性は、フランクの要求するハイプレスを完遂するための必須条件を満たしている。

さらに、ボールを奪った瞬間の切り替えの速さと、相手守備ブロックの急所を突くランニングは、ブレントフォード時代にブライアン・ムベウモらが見せた連携を、より高い次元で再現することを可能にする。

フランクのシステムでは、ウイングには単なるサイドアタッカーとしての役割だけでなく、ハーフスペースでボールを引き出し、フィニッシュワークに関与する「実質的なセカンドトップ」としての振る舞いが求められる。

モハメド・クドゥスらも優秀だが、ロドリゴが持つ時間と空間を操る能力は別格だ。密集地帯でもボールを失わず、涼しい顔でラストパスを通し、あるいは自らネットを揺らす。彼が右サイド、あるいは中央に君臨することで、スパーズのカウンターは「速い」だけでなく「致命的」なものへと進化する。

新監督が目指す、堅守速攻をベースとしつつもボール保持時にクオリティを発揮するスタイルにおいて、ロドリゴは戦術の核となり得る存在と言って過言ではないだろう。

8000万ユーロの壁…1月の補強が新体制の命運を握る

障壁となるのは、やはりその莫大なコスト。レアル・マドリードはロドリゴの価値を8000万ユーロと見積もっており、安売りするつもりは微塵もない。スパーズにとって、監督交代直後の冬のマーケットでこれだけの巨費を投じることは、経営上の大きなリスクを伴う。

しかし、新監督トーマス・フランクに武器を与えずして、熾烈なトップ4争いやカップ戦を勝ち抜くことは不可能に近い。特にマンチェスター・ユナイテッドのような資金力のあるクラブが競合として名を連ねている以上、迷いは命取りとなる。

マドリード側は夏までの残留を望んでいるとされる。シーズン途中での主力流出は避けたいのが本音だろう。だが、ロドリゴ自身が環境の変化を望み、フランク監督が直接電話をかけて熱意を伝えるような事態になれば、状況は一変するかもしれない。

フランクは選手の心を掴むマネジメントに長けており、ロドリゴに対し「君こそが私のプロジェクトの中心だ」と説得できるだけのカリスマ性を持っている。1月の移籍は困難を極めるが、もし実現すれば、それはスパーズが「本気でタイトルを獲りに行く」という強烈なメッセージとなる。

逆にここでもたつけば、夏にはより多くのメガクラブが争奪戦に参加し、獲得の難易度はさらに跳ね上がるだろう。今、動くべきか否か。クラブの経営手腕とフランク監督の要望が、この冬のノースロンドンを熱く焦がしている。

個人的な見解

トーマス・フランクとロドリゴ・ゴエス。一見すると、叩き上げの戦術家とエリート街道を歩んできた天才という、水と油のような組み合わせに思えるかもしれない。だが、これこそが化学反応を起こす最高のペアリングだと私は確信している。

フランク監督はブレントフォード時代、限られた戦力でプレミアリーグの巨人たちを何度もなぎ倒してきた。その彼が、もしロドリゴという「理不尽なまでの個の力」を手に入れたらどうなるか。想像するだけで背筋がゾクゾクする。

ロドリゴにとっても、マドリードでのヴィニシウスやエムバペの引き立て役という立場から脱却し、明確な戦術的リーダーとしてチームを牽引する経験は、彼を真のワールドクラスへと押し上げるはずだ。フランクのチームは全員がハードワークを惜しまない。

その汗と献身の上に、ロドリゴの魔法が加わる。それは、かつてスパーズファンが夢見たものの、あと一歩で届かなかった栄光へのラストピースになるかもしれない。8000万ユーロは高い? いや、新監督の下で生まれ変わるトッテナムの未来を買うと考えれば、決して高い買い物ではないはずだ。