ローマがチェルシーで構想外のアクセル・ディサシ獲得へ本格始動!?

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チェルシーの練習場で、アクセル・ディサシの姿を探すのは難しくなった。エンツォ・マレスカ監督の構想から外れ、トップチームの活動から切り離されたまま、U-21チームとともに調整を続けている。27歳というセンターバックとして最も成熟した時期に、試合どころかベンチ入りすら叶わない現実は、キャリアの停滞を意味する。

そんな閉塞感を破ろうとしているのが、ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督率いるローマである。海外メディア『RMC Sport』によれば、ローマはマンチェスター・ユナイテッドのジョシュア・ザークツィー獲得を最終段階まで進めつつ、ディサシのローン移籍交渉にも着手したようだ。

ディサシは2023年に約4500万ユーロでチェルシーへ加入したが、期待された継続性を示せず、今季は完全に戦力外。チェルシーは2500万ユーロ前後での放出に応じる姿勢を見せており、冬の移籍市場での退団は既定路線となっている。

ローマがアクセル・ディサシに求める役割と価値

ローマがディサシに強い関心を寄せる理由は明確だ。ガスペリーニの守備は、ラインを押し上げ、前に出てボールを奪い切る強度を求める。そのスタイルに、ディサシの特性は驚くほど噛み合う。

モナコ時代、彼は空中戦の勝率でリーグ上位を維持し、対人戦では屈強なストライカーを正面から押し返す迫力を見せていた。チェルシーでは迷いのある守備を強いられたが、前に出る判断とフィジカルの強さは今も健在だ。

さらに、センターバックだけでなく右サイドバックやスリーバックの右にも対応できる柔軟性は、負傷者が続出するローマの現状にとって大きな助けとなる。ガスペリーニがディサシのプロファイルを高く評価していると伝えられている。

ローマは今季、守備陣の負担が増し続けている。エヴァン・エンディカのアフリカネーションズカップ参加による戦力低下、そして過密日程。ガスペリーニの戦術を成立させるには、前に出られるセンターバックが不可欠であり、ディサシはその条件を満たす数少ない存在となる。

ミランとの争奪戦が移籍の行方を左右する

ただし、ローマがディサシを確保できる保証はない。ACミランもまた、ディサシの獲得に強い関心を示している。ミランがディサシの多様性と経験を高く評価し、争奪戦に参戦していると報じられている。

ミランは若手主体の守備陣に経験値を加えたい意図があり、ディサシのような即戦力のセンターバックは理想的な補強。財政面でもローマより優位に立つ可能性があり、選手側にとってもチャンピオンズリーグ出場権争いを続けるクラブは魅力的に映る。

一方で、ローマはディサシにとって即戦力としての明確な役割を提示できる。ガスペリーニの下で守備の中心を担う未来を描ける点は、ミランにはない強みだ。ローマがどこまで条件を積み上げられるかが、移籍の行方を左右する。

冬の移籍市場は、クラブの事情と選手の未来が複雑に絡み合う。ディサシのケースも例外ではなく、ローマとミランの駆け引きは今後数日でさらに激しさを増すだろう。

個人的な見解

アクセル・ディサシのキャリアを追ってきた身として、彼がチェルシーでここまで苦しむ姿は胸が痛む。モナコ時代の彼は、守備の柱として揺るぎない存在感を放ち、ビッグクラブがこぞって注目するだけの説得力を持っていた。

ロンドンでの停滞は、クラブの混乱と監督交代の波に飲み込まれた結果であり、彼自身の能力が色褪せたわけではない。

個人的には、ガスペリーニの下でプレーするディサシを見てみたい。前に出る守備、ラインの押し上げ、局面での強さ。

これらは彼の得意分野であり、ローマの守備を一段引き上げる力を持っている。ミランのプロジェクトも魅力的だが、ディサシの個性を最大限に引き出せるのはローマの方ではないかと感じている。

いずれにせよ、この移籍は冬の市場で最も注目すべき案件の一つだ。彼が新天地で再び輝きを取り戻す瞬間を、心から期待している。