ノッティンガム・フォレストに所属するスウェーデン代表ウインガー、アンソニー・エランガを巡って、今夏の移籍市場でプレミアリーグの複数クラブが激しい駆け引きを繰り広げている。
英『TBR Football』によれば、アーセナルがこの23歳のアタッカーを補強候補としてリストアップしているようだ。昨シーズン、エランガはフォレストの一員としてプレミアリーグで6ゴール12アシストを記録し、カンファレンスリーグ出場権獲得に大きく貢献した。かつてマンチェスター・ユナイテッドで将来を嘱望されたウインガーは、そのスピードと決定力で再評価されつつある。
6000万ポンド超の評価額、揺れるフォレストの決断
フォレスト側は簡単には手放す気はない。ニューカッスル・ユナイテッドが提示した4500万ポンド規模のオファーをすでに拒否しており、内部関係者の話では6000万ポンド以上の評価を付けているという。
英『TBR Football』のグレアム・ベイリー氏によれば、エランガの代理人はすでにいくつかのクラブと接触済み。その中には、アーセナルに加えて、チェルシー、トッテナム・ホットスパー、そしてアストン・ヴィラといったトップクラブの名前が並ぶ。プレミアリーグ内での争奪戦は激化の一途をたどっている。
アーセナルはこれまでもエベレチ・エゼやノニ・マドゥエケ、さらにはモハメド・クドゥスなど、幅広いポジションでの補強を模索してきた。クドゥスについてはトッテナムとの競合が続く中、エランガもそのターゲットの一人として注目されている。
一方で、チェルシーもサイドアタッカーの補強を視野に入れており、ジェイミー・ギッテンズやジョアン・ペドロの獲得に成功してはいるものの、マドゥエケやクリストファー・エンクンクの将来が不透明なこともあり、新たな戦力の確保に動いている。
トッテナムも例外ではない。ウェストハムのクドゥスを狙う一方で、エランガもリストに載っているとされ、アーセナルの直接的なライバルになる可能性は十分にある。ダニエル・レヴィ会長のもと、今夏もアグレッシブな動きを見せている。
アストン・ヴィラにとっても、サイドの強化は急務だ。アレックス・バエナの獲得に失敗し、マーカス・ラッシュフォードの獲得も見送る方針を取った彼らにとって、エランガは現実的なターゲットになり得る。レオン・ベイリーの放出も視野に入れる中で、ウナイ・エメリ率いるチームは新たな攻撃の起点を模索している。
フォレストはクラブとしての上昇志向を維持しつつも、巨額のオファーが舞い込めば動かざるを得ない状況に立たされるかもしれない。今夏の移籍市場で最も注目を集める存在の一人、エランガを巡る動きは、今後も目が離せない展開となりそうだ。