ローマとエヴァートン、フリードキン・グループ主導でブラジル期待の右SBウェズレイ獲得へ!

スポンサーリンク
ローマとエヴァートン、フリードキン・グループ主導でブラジル期待の右SBウェズレイ獲得へ! Everton

フットボール界における移籍市場の動きは日々目まぐるしいが、その中でも特に注目すべき動きがイタリアから伝えられた。ASローマがブラジル・フラメンゴ所属の右サイドバック、ウェズレイ・フランサの獲得を目指しており、その裏には新たにエヴァートンを所有するフリードキン・グループの影が見え隠れしている。

スポーツジャーナリストのジャンルカ・ディ・マルツィオ氏が報じたところによると、フリードキン・グループはまずエヴァートンを通じてウェズレイを完全移籍で獲得し、続けてローマへレンタルで送り出す計画を進めている模様。

この一連の流れは、いわゆる共同オーナーシップが持つ可能性を現実の移籍市場に落とし込んだものであり、従来の選手獲得とは一線を画す戦略として注目を集めている。

ウェズレイの実力と、グループ経営がもたらすシナジー

21歳のウェズレイは、攻撃性能とスピードを武器に評価を高めている若手右SB。今夏の移籍市場では、ユヴェントスやスペインのクラブからの関心も報じられており、彼を巡る争奪戦は水面下で激しさを増していた。そんな中、ローマがエヴァートンとのグループ連携によって獲得を狙うという動きは、戦略的な先手とも言える。

ローマを2020年に買収し、2024年12月にエヴァートンの買収を正式に完了させたフリードキン・グループにとって、今回の移籍スキームは所有クラブ間の相互支援を最大限に活用した初の実践例となる。選手の登録枠や財政面で制限のある中、別クラブが「経由地」として機能することで、有望株の囲い込みと育成が両立できるという構図だ。

一方で、この動きには慎重な見方もある。単一グループによる複数クラブ所有がもたらす倫理的な懸念、すなわち利益相反や不透明な優遇措置への警戒は根強く、SNS上ではファンからの疑問の声も見受けられる。

ただ、現実問題として多くのクラブが限られた資金の中で強化を迫られている中、こうしたモデルは実効性のあるオプションとして浸透しつつあるのも事実だ。

ウェズレイにとって、セリエAという新たな挑戦の場で経験を積むことは、キャリア形成の大きな一歩になる。ローマで成長したのちにエヴァートンへ復帰するのか、それとも完全移籍となるのか。

その未来はまだ見えてこないが、いずれにしても今回の移籍はフットボール界における所有モデルの変化を象徴する出来事となりそうだ。