リバプール、チェルシー、ユナイテッドが注目…ベンフィカの若き守備者、トマス・アラウージョ争奪戦勃発

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リバプール、チェルシー、ユナイテッドが注目…ベンフィカの若き守備者、トマス・アラウージョ争奪戦勃発 Chelsea

2025年夏の移籍市場が本格化する中、プレミアリーグの強豪クラブがこぞって注視する逸材がポルトガルに存在する。ベンフィカに所属する22歳のセンターバック、トマス・アラウージョ。その名は今や、リバプール、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドという伝統あるイングランド勢のスカウトノートに刻まれている。

最も熱心な動きを見せているのがリバプールだ。アルネ・スロット監督のもとで再構築が始まるアンフィールドでは、センターバックの補強が急務とされている。クラブは主将フィルジル・ファン・ダイクとの契約延長を果たしたものの、彼の年齢とコンディションの不安定さは無視できない。

加えて、イブラヒマ・コナテの契約交渉は難航しており、来夏にはフリーでの退団も視野に入る。すでにレアル・マドリードが動向を注視しているとされ、クラブにとっては危機的状況だ。狙っていたボーンマスの若手DFディーン・ハイセンはスペイン王者への加入が決定。代替案として急浮上したのが、ベンフィカのアラウージョだった。

守備の才能にあふれた“次代のエリートCB”

トマス・アラウージョは、ポルトガル国内でも「エリート」と評される守備の才能を持つセンターバックだ。的確なポジショニング、鋭いインターセプト、地上戦・空中戦ともに高い勝率を誇り、2024/25シーズンのリーグ戦では27試合に出場して安定感抜群のパフォーマンスを披露。チャンピオンズリーグでも11試合に出場し、欧州の舞台でも存在感を発揮した。

また、現代サッカーにおいて重視されるビルドアップ能力にも優れ、正確なロングパスで攻撃の起点にもなれる存在だ。これらの特徴は、まさにファン・ダイクの後継者にふさわしいと言えるだろう。

さらに特筆すべきは、その汎用性とスピード。今季は本職のセンターバックに加えて右サイドバックでもプレーし、最高時速36km/hという驚異的な数値を記録。トレント・アレクサンダー=アーノルドが退団する中、その多機能性はリバプールにとって極めて魅力的だ。

移籍金の問題もあるが、リバプールはこの争奪戦で有利な立場に立っていると見られている。アラウージョは2024年12月にベンフィカと2029年までの新契約を締結。その際、リリース条項は8000万ユーロに設定された。ベンフィカは交渉において強気の姿勢を崩さないだろう。

チェルシーとマンチェスター・ユナイテッドもアラウージョの能力に注目している。両クラブとも守備の再構築が必要な状況にあり、即戦力かつ将来性のあるセンターバックは喉から手が出るほど欲しい人材だ。

ただし、ユナイテッドは守備人数が過剰気味とも言われており、即獲得に動くかは微妙。チェルシーも資金力は潤沢だが、クラブとしての方向性やチーム作りに不透明感が漂っており、選手からの魅力度でリバプールに及ばないとの見方もある。

争奪戦の鍵を握るのはアラウージョ自身

トマス・アラウージョの去就は、今夏の移籍マーケットで大きな注目を集めるだろう。リバプール、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドという3大クラブの関心は明白だが、最終的にどのユニフォームに袖を通すのかは、彼自身の決断に委ねられている。

リバプールは、年齢、能力、ポジション適性、そして将来性のすべてを兼ね備えた若き守備者に全幅の信頼を寄せている。クロップ退任後の新時代において、アラウージョがディフェンスの屋台骨を担う存在となるのか、注目が集まる。