将来性あふれる若手選手を早期に確保するという長期戦略のもと、マンチェスター・シティが新たなターゲットに狙いを定めたようだ。スウェーデンのユールゴーデンスIFに所属する16歳のミッドフィールダー、マティアス・シルタネンに注目していると、フィンランド紙『Italehti』が報じている。
すでに国内では高く評価されている逸材で、同メディアによれば、プレースタイルやポテンシャルからルーカス・ベルヴァルとの比較も挙がっており、まさに「次なるベルヴァル」の呼び声も高いという。
ベルヴァルは今年、トッテナム・ホットスパーへとステップアップを果たしたスウェーデン期待の星。そんな先輩に続く存在として、シルタネンには欧州各国のスカウト陣が注視している。
中盤での冷静な判断力とボール保持力、そして年齢に見合わぬ戦術理解は、すでにトップレベルのクラブに通用する素養を感じさせる。プレミアリーグ王者の目に留まったことも決して不思議ではない。
ペップ体制のもとで未来を見据える補強
マンチェスター・シティが追い求めるのは、単なる即戦力ではない。特にペップ・グアルディオラ政権下では、育成と発掘の両輪でチームを支える補強方針が貫かれている。シルタネンのような若き才能をアカデミーに迎え入れ、数年をかけてトップチームへ引き上げる流れは、クラブの育成モデルと完全に合致する。
同選手がもしエティハドに到着すれば、世界屈指の育成環境の中で急成長を遂げる可能性は極めて高い。グアルディオラの指導を受け、さらに磨かれた技術と戦術眼は、プレミアリーグでも大きな武器となるだろう。
これまでもシティは、若手有望株を世界中から発掘してきた。彼らの多くはアカデミーやシティ・フットボール・グループ傘下のクラブで経験を積み、時にトップチームへ、あるいは他クラブへの高額移籍へと繋がっている。今回の動きもその流れの一環であり、クラブの未来を見据えた一手と言える。
なお、現時点で具体的なオファーや交渉の進展は報じられていないが、水面下ではすでに複数クラブが関心を示しているとの見方もある。夏の移籍市場が本格化すれば、争奪戦に発展する可能性も十分に考えられる。
マティアス・シルタネンが青いユニフォームに袖を通す日が来るのか。北欧から現れた才能から目が離せない。