ヨーロッパリーグを制覇しつつも、プレミアリーグでは散々な成績となったトッテナム・ホッとすスパーが新シーズンに向けて動きを加速している。ロンドンの強豪クラブが獲得を狙っているのは、バイエルン・ミュンヘンに所属するポルトガル代表MFジョアン・パリーニャだ。
ドイツ王者での出場機会に恵まれない同選手に対し、トッテナムはすでに接触を開始。英『TBR Football』の報道では、クラブはパリーニャ側と本格的な交渉に乗り出しているとされ、補強候補の筆頭として注目されている。
昨年夏、フラムから4800万ポンドの移籍金でバイエルンに加入したパリーニャだったが、期待されたような活躍は見せられていない。ブンデスリーガでの先発はわずか7試合。クラブワールドカップでも起用は限られ、監督交代後の構想には入っていない。
本人はクラブ残留を望んでいるとも報じられているが、状況が変わらなければ退団は避けられそうにない。ドイツのジャーナリスト、クリスティアン・ファルク氏が『CF Bayern Insider』で伝えたところによれば、アーセナルも昨冬に獲得へ動いたが、交渉は合意に至らずに終わっている。
一方、今夏に向けてパリーニャを狙うトッテナムは、中盤の守備的ミッドフィールダーを補強リストの上位に位置付けており、今後の展開次第では正式オファーが提示される可能性も高まっている。
トッテナムの補強戦略とバイエルンの売却姿勢
スパーズでは、イヴ・ビスマの去就が不透明な状況にあり、パリーニャはその後釜として適任との見方が強い。年齢は30歳とベテランの域に差し掛かるが、プレミアリーグでの実績に加え、豊富な守備経験はアンジェ・ポステコグルー監督の戦術にフィットすると見られている。
バイエルン側も売却に前向きな姿勢を見せているようだ。ファルク氏によれば、求められる移籍金は2500万〜2600万ポンド程度に設定されており、これはトッテナムの予算内に収まる見込みだ。
なお、両クラブの間では、すでに今夏にマティス・テルがトッテナムへ完全移籍しており、良好な関係が構築されつつある。過去の取引実績が、今後の交渉をスムーズに進める鍵となるかもしれない。
プレミアリーグ復帰に前向きとされるパリーニャが、再びロンドンの地で輝く日が訪れるのか。トッテナムの中盤に安定をもたらす存在として、獲得の成否が注目されている。