ウェストハムの屋台骨トマーシュ・ソウチェク、今夏退団の可能性浮上…売却か残留か、揺れる中盤の要

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ウェストハムの屋台骨トマーシュ・ソウチェク、今夏退団の可能性浮上…売却か残留か、揺れる中盤の要 West Ham United

プレミアリーグのウェストハム・ユナイテッドで、中盤の要として君臨してきたチェコ代表MFトマーシュ・ソウチェク。その献身的なプレースタイルと高い得点力で多くのファンを魅了してきた彼に、今夏、クラブ退団の可能性が浮上している。

グラハム・ポッター新監督の下、大規模なチーム再編が進行する中で、同選手の名前が売却候補リストに挙がっているとの報道が駆け巡り、ファンや識者の間で波紋が広がっている。

英『TBR Football』によると、ウェストハムはプレミアリーグの収益性・持続可能性規制(PSR)に対応すべく、選手売却による資金調達を迫られているという。その中で、キャプテンのジャロッド・ボーウェンを除いた多くの選手が放出対象となりうる状況にあるとされる。

中でもソウチェクは、移籍金を見込める売却しやすい資産として名指しされており、ポッター監督の体制においては中長期的なプランに含まれていない可能性も指摘されている。実際に昨季、一時的に出場機会が限られた時期もあり、新たな監督との相性に疑問符がついている。

最大5クラブが興味か?エヴァートンやリーズが動向を注視

同紙は付け加え、ウェストハムがソウチェクを売却対象として明確にクラブ関係者へ伝えていると報道。興味を示しているクラブの中には、デイヴィッド・モイーズ監督が率いるエヴァートン、昇格を決めたリーズ・ユナイテッドなど、最大5クラブが含まれているという。

移籍金については、同選手が2020年にスラヴィア・プラハから加入した際と同水準の2,000万ポンド前後が相場と見られ、契約期間も2027年まで残っていることから、クラブにとっては価値ある取引になる可能性もある。

同選手は今季9ゴールを記録するなど、中盤で得点力を発揮する稀有な存在であり、その代替選手を見つけるのはほぼ不可能。一部ファンの間では、近年パフォーマンスのムラが指摘されることもあるが、長年にわたりプレミア残留争いを支えてきた実績や、空中戦での圧倒的な存在感は、今なおウェストハムにとってかけがえのない武器となっている。

一方で、ソウチェクが今夏に退団するという情報に異を唱える声もある。ウェストハム関連の内部情報に詳しい『ExWHUemployee』は、クラブが売却の意思を伝えたという噂を否定。さらに、ソウチェク本人もクラブ残留を強く希望しており、むしろ契約改善を要求しているという。

その根拠として、ソウチェクが2025-26シーズンの新ユニフォーム撮影に参加したことが挙げられており、通常、移籍が決定的な選手がこのようなプロモーションに登場することは稀であることから、残留の可能性が強まったと見られている。

クラブがソウチェクを“完全非売品”としているわけではないと述べており、仮にエヴァートンや他クラブから高額オファーが届いた場合、クラブが方針を変更する可能性も捨てきれないと指摘する。

ウェストハムでは近年、マーク・ノーブル、デクラン・ライス、アンジェロ・オグボンナといったリーダー格がチームを去っており、今夏もアーロン・クレスウェルやウラジミール・クーファルの退団が発表されたばかり。もしソウチェクまでがチームを離れるとなれば、中盤の骨格が大きく揺らぐだけでなく、クラブのアイデンティティにも影響を及ぼす可能性がある。

現時点でソウチェクの去就は白紙に近く、ウェストハムがどのようなスタンスで夏の移籍市場に臨むのかは依然として不透明だ。残留を基本線とするのか、それとも“適正価格”のオファー次第で放出に踏み切るのか。いずれにしても、同選手の去就は今夏のマーケットにおける注目トピックの一つとなるだろう。