フラメンゴが本気の獲得攻勢!ジェズスがアーセナルを離れブラジル復帰に傾く?

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フラメンゴが本気の獲得攻勢!ジェズスがアーセナルを離れブラジル復帰に傾く? Arsenal

アーセナルでの栄光と苦悩を味わった男が、再び祖国のピッチに立つ日が近づいている。ガブリエル・ジェズスは今、イングランドではなくリオ・デ・ジャネイロでのプレーに傾いている。

ブラジルメディア『RTI Esporte』が報じたところによると、ブラジルの名門フラメンゴがジェズス獲得に向けて交渉を本格化させており、2026年6月までの1シーズン期限付き移籍をアーセナルに提案したようだ。さらに経済的権利の一部買い取りオプションも提示するなど、積極的な姿勢を見せている。

この交渉は代理人のマルセロ・ペティナティ氏によって主導されており、給与はフラメンゴとアーセナルの折半が基本路線のよう。仮に成立すれば、ジェズスはブラジレイロン、コパ・ド・ブラジル、さらには南米最高峰のリベルタドーレスにも出場することになる。

彼の決断の背景には、2026年ワールドカップへの強い執念がある。カルロ・アンチェロッティ体制のセレソンで再びレギュラーの座を掴むためには、何よりもまず出場機会が必要。

今夏、アーセナルがスポルティングからヴィクトル・ギェケレシュを獲得したことで、センターフォワードとしての序列がさらに厳しくなったジェズスにとって、ブラジル復帰はキャリア再生への現実的な道筋となっている。

なぜパルメイラスではなく、フラメンゴなのか?

もう一つの注目点は、古巣パルメイラスの動向だ。ガブリエル・ジェズスは2015年のプロデビュー以来、ブラジル国内で最もエリート育成に成功しているクラブの1つとされるパルメイラスで育ち、同クラブは彼にとって特別な存在であることは間違いない。

だが、現実は冷酷だ。報道によれば、パルメイラスはジェズスの復帰に関して「大きな努力をすることはなさそうだ」とされており、すでにクラブは別の戦力強化に5億レアル以上を投資済み。特に若きフォワード、ヴィトール・ロケの成長に満足しており、「現在いる選手たちに賭ける」という方針を明確にしている。

一方のフラメンゴは、すでに中盤を統率するデ・ラ・クルスの残留を確定させた上で、攻撃の軸の補強を最重要課題として掲げている。ブルーノ・エンリキといったタレントの中で、ジェズスが加わることは戦術的にも多大なインパクトを与える。

守備にも汗をかく献身性、ライン間での柔らかいポジショニング、そしてボックス内での決定力。彼のプレースタイルは、フラメンゴの現在のシステムと極めて親和性が高い。

加えて、セレソン復帰を狙う彼にとって、リベルタドーレスという国際舞台に毎週のように立てることも魅力的だ。欧州クラブではローテーションの一員に甘んじるより、母国の頂点で「主役」としてプレーする方が、代表スタッフの目に留まりやすいことは明白である。

未来を賭けた選択…ジェズスの決断は間近か

ブラジル国内での再評価を狙う“逆輸入”戦略は、近年でも数例ある。ダニエウ・アウヴェスがサンパウロへ移籍し、代表復帰を果たしたことや、パウリーニョが中国からコリンチャンス経由でバルセロナへと舞い戻った軌跡も記憶に新しい。

ガブリエル・ジェズスは、プレミアリーグでの8シーズンにわたり、マンチェスター・シティとアーセナルで計238試合に出場、82ゴールを記録してきた。だが、その裏でたび重なるケガと、ポジション争いの激化により、フルシーズンを通して継続的に9番を張り続けることが難しかったのも事実。

今、彼のキャリアは分岐点に立っている。欧州の高強度の中でポジション争いを続けるか、あるいは祖国での安定した出場と主軸としての地位を取り戻すか。フラメンゴという巨大なプラットフォームは、その後者を選んだジェズスにとって、まさに最良の選択肢かもしれない。