バルセロナのラ・マシア出身、フェルミン・ロペスに対し、マンチェスター・ユナイテッドが7000万ユーロの巨額オファーを準備していることが明らかになったと、スペイン紙『Sport』が伝えた。これは単なる関心ではなく、移籍の現実的な可能性を帯びた真剣な提案となる。
ユナイテッドはその動きを本格化させ、バルサ側にも正式シグナルが届いているとされる。この提案額は、ユナイテッドはフェルミンの現行年俸をほぼ倍額に引き上げる条件でも触れ、選手本人には強く魅力を訴えている。
フェルミン・ロペスを狙うユナイテッドの本気と補強戦略
ニューカッスルとの争奪戦次第では、メインターゲットとされたベンヤミン・シェシュコからターゲットを切り替えなければならないユナイテッド。ラ・リーガ覇者バルセロナが抱える財政難と、ロペスの多才さに惹かれた補強陣営が、即戦力かつ将来性を兼ね備えた存在としてロペスを評価している。
昨夏にも一部関心があったが、今夏は4人以上の補強を既に計画中というなか、彼の獲得は中心的なプロジェクトになりつつある。特に、ルベン・アモリム監督下の戦術構想にフィットするポジションであり、ライン間の攻撃参加やゴール前の推進力で輝くタイプだ。
バルセロナの内部で揺れる意思決定と選手の選択肢
バルセロナ内部では、フェルミンの価値を巡る議論が続いている。一部関係者は「将来の核」として残留を唱え、他方では7000万ユーロの提案をクラブの再建資金として受け入れるべきと考えている。
クラブは新加入選手登録の制限、FFPへの対応といった財政的制約の嵐のもとで、現実的な選択を迫られている。ロペスは今季も出場機会が限られる可能性があり、本人もまた自身の成長と競争環境を真剣に考えている模様だ。複数の報道で、「本人が最終判断を下す」としている点も共通している。
ユナイテッドが提示を準備する7000万ユーロという額は、財政難にあるバルセロナにとって無視できない提案だ。選手側にはユナイテッド側から高額報酬と明確な出場機会が提示されているとも言われ、バルセロナからの旅立ちも考え得る。
この駆け引きの行方はまだ見えないが、その先にあるのは、プレミアの新たな中盤スター像か、ラ・マシアからの新たな飛翔か。決定権は、いまロペス自身の手の中にある。