アモリム監督の元教え子に5000万ポンド!ユナイテッドがモルテン・ヒュルマンド獲得で仕掛ける中盤革命

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ヒュルマンド、ユナイテッドの中盤改革に不可欠な存在か?アモリムの信頼厚き司令塔に白羽の矢 Manchester United

オールド・トラッフォードに新たな中盤の選手が加わるかもしれない。マンチェスター・ユナイテッドがスポルティングCPの中盤のキーマン、モルテン・ヒュルマンドに対して5000万ポンドでの獲得攻勢を仕掛けているのだ。

英『The Sun』が報じたこの動きは、ルベン・アモリム監督が描く壮大な再建プランの核心部分を物語っている。

カルロス・バレバという華やかなターゲットを追いかける一方で、ユナイテッドの首脳陣は現実的な戦略も並行して進めている。ブライトンが提示した1億2000万ユーロという天文学的な値段設定は、クラブの財政状況を考慮すれば非現実的な数字となっている。

バレバ獲得競争の裏で進む現実的戦略:ヒュルマンドという賢明な選択

ブライトンとの交渉が難航する中、アモリム監督が熟知するヒュルマンドの存在が再び脚光を浴びている。デンマーク代表MFは6800万ポンドの買い取り条項を設定されているが、ユナイテッドは既に4000万ユーロのオファーを提出。スポルティング側は5000万ユーロ程度での売却に応じる姿勢を見せており、バレバの半額以下での獲得が現実的な選択肢となっている。

ヒュルマンドの戦術的価値は計り知れない。アモリム監督の3-4-2-1システムにおいて、中盤の底でゲームメイクする能力に長けた選手は必要不可欠だ。昨シーズンのスポルティングでパス成功率88%、インターセプト数でチーム2位の成績を残したヒュルマンドは、まさにその役割を完璧に担える人材である。

この26歳のMFは既にスポルティングでキャプテンマークを巻いており、アモリムシステムへの理解度は抜群。監督との信頼関係も構築済みで、即戦力としての期待値は極めて高い。

ユヴェントスとの激しい争奪戦

しかし、この移籍が順風満帆に進むわけではない。ユヴェントスがヒュルマンドとの個人条件で予備合意に達したとされ、激しい争奪戦が展開されている。ユヴェントスは当初、ドウグラス・ルイスとの交換取引を提案したが不発に終わり、現在は現金での獲得に向けて動いている。

ただし、ユヴェントスは4000万ユーロ以上の支払いを渋っており、ここにユナイテッドの付け入る隙がある。スポルティングが求める5000万ユーロに最も近いオファーを提示できるクラブが、最終的にヒュルマンドを獲得する可能性が高い。

アモリム監督にとって、ヒュルマンドは理想的な戦術の体現者だ。現在のユナイテッドスカッドでは、カゼミーロの年齢的な衰えやウガルテの適応不足が露呈している。

経験豊富で信頼できるアンカーを得ることで、アモリム監督は理想とする攻撃的な戦術をより大胆に実行できるようになる。ブルーノ・フェルナンデスやコビー・メイヌーといった選手たちも、安定したベースがあることでより自由度の高いプレーが可能になるだろう。

個人的な展望

この移籍戦略は、アモリム監督の現実主義的なアプローチを象徴している。バレバという若い才能に1億ポンド以上を投じるリスクを避け、即戦力かつ戦術理解度の高いヒュルマンドを選択する判断は、過去10年間のユナイテッドの失敗から学んだ結果だろう。エド・ウッドワード時代の華やかだが非効率的な移籍戦略とは一線を画している。

私が特に注目しているのは、ヒュルマンドがユナイテッドの中盤にもたらすであろう「安定感」だ。

これまでのユナイテッドは、攻撃的な選手に依存し過ぎて守備的中盤の重要性を軽視してきた。ヒュルマンドのような経験豊富なアンカーがいることで、チーム全体のバランスが劇的に改善される可能性がある。

特に、彼の正確なロングパスは、マーカス・ラッシュフォードやアントニーといったウイングの選手たちに新たな攻撃パターンを提供するだろう。ユヴェントスとの競争は激しいが、アモリムとの既存の関係性を考慮すれば、ユナイテッドに分がある。この移籍が実現すれば、来シーズンのユナイテッドは間違いなく戦術的な進歩を遂げ、プレミアリーグ上位への復帰に向けた重要な一歩となるはずだ。