イリッチにウェストハムが本格参戦!ポッター監督就任でプレミア移籍が現実味、トリノは売却検討

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イリッチにウェストハムが本格参戦!ポッター監督就任でプレミア移籍が現実味、トリノは売却検討 West Ham United

ロンドン・スタジアムに新風が吹き込む中、ウェストハムの野心が形を成そうとしている。グラハム・ポッター新監督の就任から2週間、ハマーズが狙いを定めているのは、セルビア代表の司令塔イヴァン・イリッチだ。

英『The Guardian』の報道によると、ハマーズは今夏の獲得を見据えてイリッチへの関心を強めており、市場価値1600万ユーロの24歳のミッドフィルダーへのオファーを検討しているようだ。トリノ側も適切なオファーがあれば売却を検討する姿勢を見せており、双方の思惑が一致する絶好のタイミングが到来。

イリッチの物語は、決して順風満帆ではなかった。2024年初頭にスパルタク・モスクワへの移籍が内定していたものの、国際情勢の影響で破談となり、結果的にトリノに残留。しかし本人はクラブで中心選手として扱われることなく、燻り続ける想いを抱えていた。そんな彼にとって、プレミアリーグという世界最高峰の舞台は、キャリアを一変させる千載一遇のチャンスとなる。

ポッター監督が求める新戦力、セルビアの司令塔

グラハム・ポッター監督の戦術哲学において、イヴァン・イリッチの特性は理想的な適合性を示している。身長186cmの体格から繰り出される精密なパスワークと、戦況を読む鋭い洞察力——これらはポッター監督がブライトン時代に重視していた要素と完全に一致する。セルビア代表では既に21試合に出場し、代表監督からの厚い信頼を獲得している実績も心強い。

イリッチのマンチェスター・シティでの経歴も興味深い。2019年から2022年まで3年間シティに在籍していたものの、ペップ・グアルディオラ監督の下では一度もファーストチームでの出場機会を得られなかった。

しかし、NAC ブレダへのレンタル期間中の活躍は、グアルディオラ監督をも魅了したと伝えられている。この経験は、プレミアリーグの厳格な戦術的要求に対する理解を深めており、ウェストハムにとっては大きなアドバンテージとなるだろう。

ウェストハムは2000万ユーロもの金額を準備していると言われ、クラブの強い獲得意欲を表している。ポッター監督が求める中盤の創造性と運動量を兼ね備えた選手として、イリッチは最優先ターゲットに位置づけられている。9月1日の移籍市場締切まで残り1週間という状況の中、交渉は急速に進展する可能性が高い。

トリノの中盤過密が生み出した移籍機会

トリノを取り巻く状況は、イリッチにとって追い風となっている。クリスティアン・アスラニの加入により、人員過多気味。全員に十分な出場機会を与えることの困難さを意味しており、クラブとしても整理が必要な状況。

イタリアメディアの報道によると、トリノは当初1500万ユーロでの売却を希望していたが、中盤の過密状況を受けてレンタルでの放出も検討している。パオロ・ヴァノリ監督体制の下で、イリッチは明らかに構想外となっており、双方にとってウィン・ウィンの解決策が求められている。

注目すべきは、アタランタもイリッチに関心を示していることだ。しかし、ウェストハムの方がより具体的なアプローチを見せており、現時点では最有力候補の地位を確立している。契約は2027年6月まで残っているが、選手側の移籍への強い意欲が状況を後押ししている。

個人的な見解

ポッター新監督就任から2週間、ウェストハムのイヴァン・イリッチ獲得は戦術的にも商業的にも理想的な補強となる。ハマーズが直面している中盤の創造性不足は、まさにイリッチの得意分野であり、彼の加入により攻撃陣の連携が格段に向上することは間違いない。24歳という年齢を考慮すれば、長期的なクラブ戦略にも完璧に合致する投資となる。

ただし、移籍実現には最後の詰めが重要になる。2000万ユーロという提示額は決して安くはないが、現在のプレミアリーグ市場では妥当な水準だ。

問題は、ウェストハムがどれほど迅速に交渉を進められるかにかかっている。9月1日の締切まで時間は限られており、他クラブからの横やりも予想される。

しかし、もしこの移籍が実現すれば、ポッター監督は理想的な中盤のコンダクターを手に入れることになり、ウェストハムの欧州カップ戦復帰への道筋が大きく開かれるだろう。イリッチの野心とハマーズの戦略が合致した時、ロンドン・スタジアムに新たな黄金時代の幕が上がることになる。