ミドルズブラ残留のヘイデン・ハックニー、ユナイテッドとトッテナムが2026年本格争奪へ

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ミドルズブラ残留のヘイデン・ハックニー、ユナイテッドとトッテナムが2026年本格争奪へ Manchester United

2025年夏、多くのファンが「ついにプレミアリーグ挑戦か」と期待したヘイデン・ハックニーは、結局ミドルズブラに残る決断を下した。だが、その選択は停滞ではなく、むしろ評価をさらに高める舞台となっている。

昨季チャンピオンシップで43試合に出場し、5ゴール3アシストを記録。数字以上に際立ったのは、試合を支配する落ち着きと、ボールを前進させる力だった。『Stathead』のデータによれば、2024/25シーズンにおいてイングランド国内リーグで最も多くのプログレッシブパスを記録した選手が彼である。

マンチェスター・ユナイテッドは依然として中盤の刷新を迫られている。カゼミーロの衰え、マヌエル・ウガルテの不振、そしてブルーノ・フェルナンデスの負担増。これらの要素が重なり、ハックニーのように攻守両面でバランスを取れる選手は、クラブ再建の象徴的存在となり得る。

一方、トッテナムは新監督トーマス・フランクの下でチーム再編を進めている。ブレントフォード時代に若手育成で実績を残したフランクも、就任直後からハックニーをリストアップしており、ユナイテッドとフラムとともに、関心を示していると英『TEAMtalk』が報じた。

プレースタイルとプレミア適応の可能性

ハックニーの特徴は、単なる守備的MFでも攻撃的MFでもなく、両方を高い水準でこなせる点にある。中盤の底から縦に刺すパス、サイドチェンジで相手の守備を揺さぶる展開力、そして自ら持ち運んで前線に厚みを加える推進力。これらはプレミアリーグの強度に直結する武器だ。

守備面でも、相手のパスコースを消すポジショニングと、ボール奪取後の素早い切り替えは際立っている。特にユナイテッドのように中盤の守備バランスを欠くチームにとって、彼の存在は安定をもたらすだろう。トッテナムにおいても、パペ・マタル・サールやロドリゴ・ベンタンクールといった既存戦力と組み合わせることで、よりダイナミックな中盤を形成できる。

ただし課題もある。プレミアのトップクラブで即座に主力を担うには、フィジカル強度と試合ごとの安定感をさらに高める必要がある。本人も「控え要員ではなく、主力として迎え入れられるクラブを望んでいる」と伝えられており、移籍先選びはキャリアを左右する決断になる。

個人的な見解

ハックニーの残留は、彼にとって「停滞」ではなく「助走」だと考えている。

ミドルズブラでの継続的な成長は、プレミアリーグで即戦力として通用するための準備期間となっている。むしろ、今の彼は「いつ移籍するか」ではなく「どのクラブで主力になれるか」が最大の焦点だ。

ユナイテッドに加入すれば、中盤の再建を象徴する存在となり、停滞する攻撃に新たな推進力を与えるだろう。

トッテナムに移籍すれば、フランクの育成哲学と攻撃的スタイルの中で、若手中心のチーム作りを加速させる存在となる。どちらの選択肢も魅力的だが、重要なのは彼が「主役」として迎え入れられるかどうかだ。

個人的には、ハックニーが2026年夏にプレミアリーグへステップアップする可能性は極めて高いと見ている。彼のプレースタイルは、現代サッカーにおける「万能型MF」の理想像に近い。

もしユナイテッドが本気で中盤を再建するなら、ハックニーはその中心に据えるべき存在だし、トッテナムが若手主体の未来を描くなら、彼はその象徴となるだろう。

2026年の移籍市場は、彼のキャリアだけでなく、プレミアリーグの勢力図をも揺るがす可能性を秘めている。