インテルの右ウイングバック、デンゼル・ダンフリースが、プレミアリーグへの移籍を強く望んでいる。イタリアメディア『Interlive』の報道によれば、彼はチェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム・ホットスパーのいずれかからのオファーを待ち望んでいるという。
29歳となったダンフリースは、キャリアの次なるステップとしてイングランドの舞台を選びたいと考えている。セリエAでの成功、そしてオランダ代表としての安定した地位を背景に、彼はよりフィジカルとスピードが求められるプレミアリーグで自らの力を試したいという強い意志を持っている。
チェルシー、マンU、トッテナムの補強ニーズとダンフリースの適性
チェルシーでは、エンツォ・マレスカ監督の下で再構築が進む中、右サイドバックのポジションは依然として不安定な状況が続いている。リース・ジェームズは負傷癖があり、安定してシーズンを過ごすことが難しい。
そのため、ダンフリースのようなフィジカルに優れ、縦への推進力とクロス精度を兼ね備えた選手は、マレスカのポゼッション志向の戦術において右サイドの攻撃的オプションとして即戦力になり得る。
マンチェスター・ユナイテッドでは、ルベン・アモリムが監督に就任し、守備的な安定性と縦への速攻を重視するスタイルへと移行している。右サイドにはジオゴ・ダロトとヌサイル・マズラウイが並ぶが、いずれも守備に偏ったタイプであり、攻撃面での貢献度には限界がある。
特にマズラウイは今季加入したばかりで、まだ戦術への適応途上。ダンフリースのような攻守両面でインパクトを残せる選手は、アモリムの新体制において右サイドの主軸となる可能性が高い。
トッテナムは、トーマス・フランク新監督の下で戦術的な再編が進行中。アンジェ・ポステコグルーの退任後、フランクはブレントフォード時代の経験を活かし、対戦相手に応じた柔軟な戦術運用を導入している。
特に右サイドでは、ハイプレスとマンツーマンの守備を組み合わせたアグレッシブなスタイルが採用されており、ダンフリースの上下動の激しさとフィジカルの強さは、まさにこの戦術に適した特性だ。さらに、ソン・フンミンの退団により攻撃陣の再編が進む中、ダンフリースのクロスから得点を狙える新たな連携構築も期待されている。
インテルとの契約状況と移籍市場の展望
ダンフリースは2021年にインテルへ加入し、契約は2028年まで残っている。しかし、本人が移籍を望んでいる以上、クラブとしても適切なオファーが届けば放出に踏み切る可能性は高い。昨年の時点で2600万ポンドの評価額が付けられていたが、今季のパフォーマンス次第ではさらに上昇する可能性もある。
プレミアリーグのクラブは資金力が豊富であり、移籍金の交渉は熾烈を極めるだろう。特にチェルシーとユナイテッドは、右サイドの補強を急務としており、冬の移籍市場での動きが注目される。
個人的な見解
デンゼル・ダンフリースのプレミアリーグ移籍は、彼自身のキャリアにとって極めて自然な流れだと感じる。
インテルでの成功は彼の価値を高めたが、プレミアリーグという新たな環境での挑戦は、さらなる成長を促すだろう。
特に彼のフィジカルとスピードは、イングランドの舞台でこそ真価を発揮する。
個人的には、トッテナムでのプレーが最も魅力的に映る。フランク監督のシステムにおいて、ダンフリースは右サイドの主軸として機能し、攻撃の起点となるだろう。
だが、チェルシーやマンチェスター・ユナイテッドのようなビッグクラブでの挑戦もまた、彼のキャリアをさらに輝かせる舞台となるはずだ。
いずれにせよ、2026年の夏までに彼がプレミアのピッチに立つ可能性は極めて高いと見ている。