マンチェスター・ユナイテッドが狙う“ブラジルの頭脳”ブレノ・ビドン!欧州6クラブが熱視線

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マンチェスター・ユナイテッドが狙う“ブラジルの頭脳”ブレノ・ビドン!欧州6クラブが熱視線 Manchester City

サンパウロの街角で育った一人の若者が、今や欧州6クラブのスカウト陣を熱狂させている。名前はブレノ・ビドン。20歳のセントラルミッドフィールダーであり、コリンチャンスの中盤を支える“頭脳”だ。

マンチェスター・ユナイテッドを筆頭に、マンチェスター・シティ、ウルヴァーハンプトン、ナポリ、ゼニト、そしてPSVが彼の獲得に関心を寄せている。

中でもPSVは、すでに900万ユーロの正式オファーを提示したと、ブラジル紙『UOL』が報じている。しかし、コリンチャンスはこの金額では首を縦に振らなかった。『Transfermarkt』によれば、ビドンの市場価値は1200万ユーロに達しており、契約期間も2029年末まで残っている。つまり、クラブ側は即戦力としてではなく、未来の主軸としての価値を見出しているのだ。

ブレノ・ビドンのプレースタイル…静かに試合を支配する“左足の魔術師”

ビドンの魅力は、派手なゴールやドリブルではない。彼の真骨頂は、試合の流れを読み、最適なタイミングで最適なパスを供給する“判断力”と“精度”にある。2025年のブラジル全国選手権では、22試合に出場し1ゴール1アシストという控えめな数字にとどまっているが、スタッツに表れない貢献度は計り知れない。

特筆すべきは、左足から繰り出される縦パスの鋭さと、相手のプレスをいなすターン技術。中盤でのボールロストが極端に少なく、守備時にはインターセプトやカバーリングでも存在感を発揮する。ブラジルU-20代表でも主力としてプレーし、国際舞台での経験も積み始めている。

また、彼のポジショニングセンスは年齢を感じさせない成熟度を誇る。相手の攻撃の芽を早い段階で摘み取り、そこから一気に攻撃へと転じる“トランジションの起点”としての役割を担っている。まさに、現代サッカーにおける“万能型セントラルMF”の理想像に近い。

ユナイテッドの中盤再建とビドンの適合性

マンチェスター・ユナイテッドがビドンに注目する背景には、クラブの中盤再構築という明確な課題がある。2025年夏、カルロス・バレバ獲得を試みたが、ブライトンの高額要求により交渉は決裂。

その文脈で見ると、ビドンはまさに理想的なターゲットだ。高額なスター選手ではなく、将来的にチームの中核を担えるポテンシャルを秘めた存在。しかも、契約期間が長く、代理人もDodici Sports BRという交渉実績のあるエージェントであるため、移籍交渉の障壁も比較的低い。

ユナイテッドの現スカッドを見渡すと、カゼミーロの衰えやマヌエル・ウガルテの不安定さもあり、中盤の強化は避けれない。コビー・メイヌーといった若手も台頭しているが、ビドンのような“ゲームを組み立てられる”タイプは希少だ。彼が加われば、ブルーノ・フェルナンデスの負担も軽減され、より高い位置でのプレーが可能になるだろう。

PSVの先手と他クラブの動向

PSVはすでに900万ユーロのオファーを提示しており、交渉の主導権を握る構えを見せている。オランダは若手育成に定評があり、ビドンにとっても欧州へのステップとしては理想的な環境だ。しかし、コリンチャンス側はこの金額では応じず、最低でも1200万ユーロ以上の提示を求めているとされる。

一方、マンチェスター・シティやナポリもスカウトを派遣しており、今後のパフォーマンス次第では争奪戦がさらに激化する可能性がある。特にナポリは、スタニスラフ・ロボツカの後継者を探しており、ビドンのような“レジスタ型”の選手を求めているという情報もある。

ゼニトは財政的には魅力的なオファーを出せるが、ロシアリーグの競争力や国際舞台での露出を考えると、ビドン側が選択肢として優先する可能性は低い。

ウルヴァーハンプトンは中盤の層が薄く、即戦力としての起用が見込まれるが、クラブの規模や将来性を考慮すると、ユナイテッドやPSVに比べてやや見劣りする。

個人的な見解

ブレノ・ビドンのような選手が注目されるのは、単に“若くて上手い”からではない。彼のプレーには、チームのリズムを整え、試合の流れをコントロールする“知性”が宿っている。

こうした選手は、どのリーグでも重宝される存在であり、特にプレミアリーグのような高強度な環境では、その冷静さと判断力が大きな武器になる。

ユナイテッドが本気で彼を獲得するのであれば、今冬の移籍市場が一つのターニングポイントになるだろう。

PSVのように具体的なオファーを提示しなければ、他クラブに先を越される可能性は高い。

だが、もし彼がオールド・トラフォードの芝を踏むことになれば、それは単なる補強ではなく、クラブの未来を形作る“投資”となるはずだ。