エミリアーノ・マルティネス、アストン・ヴィラ退団濃厚か?バルサやマンUが関心、去就に注目集まる

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エミリアーノ・マルティネス、アストン・ヴィラ退団濃厚か?バルサやマンUが関心、去就に注目集まる Aston Villa

2022年カタールW杯でアルゼンチンを世界王者へ導いた守護神が、ついに新たな挑戦へと舵を切るのかもしれない。アストン・ヴィラの絶対的守護神エミリアーノ・マルティネスが、今夏クラブを離れる可能性が日に日に高まっている。サウジアラビアの巨額オファー、欧州の名門クラブからの関心、そして財政規則の影響…そのすべてが、移籍の現実味を帯びさせている。

トッテナムとの一戦で2-0の勝利を飾ったアストン・ヴィラ。その試合後、マルティネスの目には涙が浮かんでいた。サポーターへ何度も手を振り、感謝の思いを込めた仕草は、別れの予兆とも受け取れる。ヴィラ加入から5年、クラブの守護神として信頼を勝ち取り、幾多のセーブでチームを救ってきた男が、静かにピッチへ別れを告げていた。

現在32歳。キャリアの円熟期を迎えたマルティネスは、いまなお世界トップレベルのパフォーマンスを維持している。W杯での英雄的な活躍は記憶に新しく、彼の移籍を巡る注目度は日に日に高まっている。

マルティネスの移籍を後押しする大きな要因が、アストン・ヴィラの財政的な事情だ。プレミアリーグが定めるPSR(収益性と持続可能性規則)の遵守に向けて、クラブは6月30日までに一定の収入を確保する必要があるとされている。報道によれば、ヴィラは新たなGK獲得を模索しており、それはすなわちマルティネス売却の布石とも取れる。

過去にはダグラス・ルイスの売却でバランスを取った前例もあり、今回もマルティネスが資産として見られている可能性は高い。彼の市場価値を考えれば、高額な移籍金を得る手段として理にかなっている。

サウジから1件、欧州から2件のオファーが届く

南米の名物ジャーナリスト、ガストン・エドゥル氏によると、マルティネスにはすでに3件の正式なオファーが届いているという。その内訳は、サウジアラビアのクラブから1件、そして欧州のビッグクラブから2件。すでに争奪戦は水面下で始まっている。

ただし、マルティネス本人は「キャリアの頂点で戦い続けたい」という意向を持っており、チャンピオンズリーグ出場への強いこだわりもある。これにより、サウジアラビア行きの可能性は低いとの見方が支配的だ。2026年W杯に向けて競争力を維持するためにも、欧州のトップリーグでプレーする道を選ぶ可能性が高い。

欧州からの関心クラブとして名前が挙がっているのは、バルセロナとマンチェスター・ユナイテッドという2つの名門だ。バルセロナはシュテーゲンの後継者探し、ユナイテッドはデ・ヘア退団以降続くGK問題の解決に向け、マルティネスを注視している。

また、トルコのフェネルバフチェやドイツのバイエルン・ミュンヘンも候補に浮上しているが、現実的にはチャンピオンズリーグ出場権を持ち、かつ高額な移籍金を支払える財政力を備えたクラブに限られるだろう。ノイアーの動向次第では、バイエルンの動きにも注目が集まる。

エメリ監督は言葉を濁すも、シーズン終了後に動きありか

アストン・ヴィラのウナイ・エメリ監督は、マルティネスの去就について明言を避けている。「まずは目の前の試合に集中している。シーズンが終わった後に、必要な判断を下す」とコメント。移籍の話が本格化するのは、シーズン終了後と見て間違いないだろう。

マルティネスの移籍先によっては、アルゼンチン代表への影響も懸念される。特にサウジアラビア移籍となれば、競争力の低下を危惧する声も一部にある。しかし、リオネル・スカローニ監督がマルティネスへの信頼を揺るがす気配はない。代表内でのポジションは、当面揺るがないと見られている。

世界最高峰のゴールキーパーの一人であるエミリアーノ・マルティネス。その去就は、2025年夏の移籍市場で最大の注目トピックとなるのは間違いない。アストン・ヴィラを去る可能性は日増しに高まっており、彼の意志とクラブの財政的現実が交差する中、移籍は避けられない結末となりそうだ。