チャーリー・クレスウェルは、リーズ・ユナイテッドのアカデミーで育ち、2020年にトップチームデビューを果たした。プレミアリーグでの経験を経てフランスへ渡った彼は、トゥールーズで守備の柱として急成長を遂げている。
190cmの高さと空中戦の強さはもちろん、リーグアンでのプレーを通じて後方からのビルドアップ能力も磨かれた。今季はパス成功率85%を超え、守備だけでなく攻撃の起点としても存在感を放っている。
その成長ぶりは数字にも表れている。リーグアンでの空中戦勝率は60%を超え、1試合平均で4回以上の空中戦を制している。さらに、対人守備でも粘り強さを発揮し、1対1の局面での勝率は55%前後と安定。若手ながらも、すでに欧州中堅クラブの主力級の数値を残している。
海外メディア『TBR football』によると、23歳のセンターバックはプレミアリーグ勢の熱視線を受けており、リヴァプールやニューカッスル・ユナイテッド、エヴァートン、ウェストハム・ユナイテッド、クリスタル・パレスが争奪戦を繰り広げているようだ。
プレミアリーグ各クラブの思惑
リヴァプールは、フィルジル・ファン・ダイクの後継者探しを進めており、ホームグロウン規定を満たすイングランド人DFの獲得は戦略的に大きな意味を持つ。イブラヒマ・コナテやジョー・ゴメスの去就も不透明な中、数年後の守備の中核を担わせる青写真を描いている。
ニューカッスルは、チャンピオンズリーグを戦うために守備の層を厚くする必要がある。ダン・バーンやファビアン・シェアの後継者として、クレスウェルのような若手を迎えることは理にかなっている。エディ・ハウの戦術において、空中戦に強く、ラインを統率できるセンターバックは不可欠だ。
エヴァートンは、ジェームズ・タルコウスキやジャラッド・ブランスウェイトといった既存の守備陣に加え、クレスウェルを迎えることで長期的な守備の安定を確保できる。特にブランスウェイトとのイングランド人コンビは、クラブの未来を象徴するペアとなる可能性がある。
実際に1500万ポンドのオファーが受け入れられる可能性が高いと報じられており、1月の移籍市場で最も現実味のある選択肢と見られている。
ウェストハムもまた、ヌーノ・エスピーリト・サント体制で守備の再構築を進めており、クレスウェルをターゲットにしている。さらに、クリスタル・パレスも獲得レースに加わっており、まさに「半数のプレミアクラブが追いかける」存在となっている。
『Transfermarkt』による市場価値は1200万ユーロだが、実際の移籍金は1500万ポンド前後と見込まれている。これはプレミアクラブにとっては手頃な価格であり、23歳という年齢を考えれば投資としても魅力的だ。さらに、イタリアのコモが1700万ユーロでの獲得交渉を進めていた過去もあり、欧州全体で評価が高まっていることは間違いない。
個人的な見解
クレスウェルの移籍を巡る動きは、プレミアリーグのクラブが守備の世代交代を急いでいる現実を鮮明に映し出している。
リヴァプールはファン・ダイクの後継者探し、ニューカッスルは欧州で戦うための層の厚み作り、エヴァートンはブランスウェイトと並ぶ新たな守備の軸を模索している。いずれのクラブにとっても、彼の獲得は未来を左右する補強になる。
個人的には、リヴァプールに加入した場合は数年後に守備の中心を担う可能性が高いと考えている。
ニューカッスルなら即戦力としての出場機会を得やすく、成長曲線を加速させる舞台となるだろう。
エヴァートンでは、ブランスウェイトとのコンビがクラブの象徴的存在になる未来が見える。1500万ポンドという価格は、将来性を考えれば破格に近い。
今後数ヶ月の移籍市場で、彼の名前がさらに大きな注目を集めるのは確実だ。
