マンチェスター・ユナイテッド、マテタ獲得へ加速?シェシュコ加入後も止まらぬ点取り屋探し

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マンチェスター・ユナイテッド、マテタ獲得へ加速?シェシュコ加入後も止まらぬ点取り屋探し Manchester United

マンチェスター・ユナイテッドの前線補強はまだ終わりを迎えていない。今夏にRBライプツィヒからベンヤミン・シャシュコを7600万ユーロで獲得したにもかかわらず、ルベン・アモリム監督はさらなる得点力を求めている。

英『TEAMtalk』が報じるところによれば、ユナイテッドはクリスタル・パレスのフランス人ストライカー、ジャン=フィリップ・マテタに照準を合わせている。

マテタは28歳にしてプレミアリーグで確かな実績を築き上げた。昨季は公式戦で17ゴール4アシストを記録し、今季もすでにクラブ通算50ゴールを突破。セルハースト・パークの象徴的存在となったが、本人はヨーロッパの舞台で戦うことを強く望んでいる。契約は2027年まで残っているものの、来夏の移籍を視野に入れているとされる。

クリスタル・パレスは複数回の契約延長を提示したが、選手の意思は固い。クラブは移籍を阻止するために5000万ユーロ前後の高額なプライスタグを設定しているが、ユナイテッドにとっては十分に手が届く範囲だ。むしろ、シェシュコがプレミアリーグでまだ適応途上にある現状を考えれば、即戦力としてのマテタ獲得は現実的な選択肢となりつつある。

マテタのプレースタイルとユナイテッドの戦術的課題

マテタの強みは、ペナルティエリア内での圧倒的な存在感にある。192cmを超える体格を活かしたポストプレー、空中戦の強さ、そしてゴール前での冷静なフィニッシュは、典型的な「古典的9番」の資質を備えている。「オールドファッションなストライカー」と評しており、現代サッカーにおいて希少なタイプだ。

しかし、ユナイテッドの現行システムでは前線からのプレス強度や流動的なポジショニングが不可欠。マテタは守備面での貢献度が高いわけではなく、相手最終ラインを追い回すスタイルにはやや不向き。

そのため、アモリム監督がどのように彼をシステムに組み込むかが大きな焦点となる。セシュコとの共存、あるいはターンオーバーの一角としての起用が想定されるが、5000万ユーロという投資に見合う役割を担えるかは議論を呼ぶだろう。

さらに28歳という年齢は、クラブが長期的なプロジェクトを描く上で微妙な位置にある。即戦力としての期待は大きいが、数年後を見据えた場合にどこまで価値を維持できるかは不透明。

ユナイテッドが本当に必要としているのは、単にゴールを奪う選手ではなく、攻撃全体を押し上げる存在である。その意味で、マテタは「短期的な解決策」としては理にかなっているが、「未来を託す答え」にはならない可能性が高い。

個人的な見解

今回のマテタ獲得報道は、ユナイテッドの補強戦略の難しさを鮮明に映し出している。シェシュコという将来性豊かなストライカーを獲得したにもかかわらず、即戦力不足を補うために再びストライカー市場に目を向けざるを得ない。これはクラブが長年抱えてきた「点取り屋不在」の問題がいかに深刻かを示している。

個人的には、マテタはユナイテッドにとって「橋渡し役」としての価値を持つと考える。セシュコや若手FW陣が成長するまでの間、確実にゴールを奪える存在としてチームを支えることができるだろう。

ただし、5000万ユーロという投資が妥当かどうかは慎重に見極める必要がある。もしユナイテッドが本気で欧州の頂点を目指すのであれば、マテタ獲得はあくまで「過渡期の補強」として位置づけるべきだ。

短期的な成果と長期的なビジョンのバランスをどう取るか、その判断がクラブの未来を大きく左右することになる。